「確率微分方程式」の版間の差分

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== 背景 ==
 
確率微分方程式は、ブラウン運動を記述した[[アルベルト・アインシュタイン|アインシュタイン]]の有名な論文、および同時期に[[w:Marian Smoluchowski |スモルコフスキー]]により導入された。
しかし、[[ルイ・バシュリエ|バシュリエ]](1900年)の論文「投機の理論」は、ブラウン運動に関連した初期の業績として特筆すべきである。
その後、[[ポール・ランジュバン|ランジュバン]]に引き継がれ、後に[[伊藤清|伊藤]]と[[w:Ruslan L. Stratonovich|ストラトノビッチ]]が確率微分方程式に数学的基礎付けを行った。
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ウィーナー過程の経路は微分不可能であり、従って、微分・積分を行うには、独自の規則が必要となる。
確率解析には、伊藤確率解析、ストラトノビッチ確率解析の 2 つの方法がある。
各々には長所および利点があり、初学者は、与えられた状況におどちらを使うべきかは、曖昧になり混乱しがちである。
一般的にしかし、指針は存在するのであり(下記エクセンダール参考文献参照)、伊藤確率微分方程式を等価なストラトノビッチ確率微分方程式に変換でき、再び戻すことも可能であり、解を得る手助けになる。
しかし、その確率微分方程式を立てた際、どちらの解析によったのか、注意を払わなければならない。
 
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確率微分方程式、特に確率偏微分方程式の数値解法は、相対的に未発達な分野である。
微分方程式の数値解に使用されるアルゴリズムの殆どは、確率微分方程式には殆ど有効に使用できず、数値収束が非常に悪いとされている。
洋書であるが、P E Kloeden and E Platen, Numerical Solution of Stochastic Differential Equations, (Springer, 1999) は、多くのアルゴリズムを取り扱っている。
これら手法には、オイラー・丸山法、ミルスタイン法、ルンゲ・クッタ法等がある。
 
== 定義 ==