「プラリドキシムヨウ化メチル」の版間の差分

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<div align="right">[[画像ファイル:構造式 Pralidoxime Iodide-2D-skeletal.png|framethumb|プラリドキシムヨウ化メチル 構造式(カチオン部)]]</div>
'''プラリドキシムヨウ化メチル'''('''-プラリドキシムヨウ-'''; メチル、pralidoxime iodide)は、有機リン剤中毒の特異的な解毒剤である。商品名は'''パム'''('''PAM''')またオキシム剤と呼ばれることもある。化学的には[[ピリジン|ピリジニウム]]環に[[オキシム]]部位が置換した構造を持つ
 
[[サリン]]や[[VXガス]]などの解毒剤として知られているが、本来想定していた用途は、有機リン系の農薬中毒に対してであった。しかし、サリンなどの[[神経ガス]]も有機リン剤の一種であるため、効果を発揮する。1995年の[[地下鉄サリン事件]]では、全国各地のPAMを新幹線で集め、600人以上の被害者の命を救ったことで、一躍有名となった。
しかし、サリンなどの[[神経ガス]]も有機リン剤の一種であるため、効果を発揮する。1995年の[[地下鉄サリン事件]]では、全国各地のPAMを新幹線で集め、600人以上の被害者の命を救ったことで、一躍有名となった。
 
== 作用機序 ==
有機リン剤は、神経の化学伝達物質である[[アセチルコリン]]の分解酵素、[[コリンエステラーゼ]](ChE) (ChE) の酵素活性中心に結合することで、本来のアセチルコリン分解作用を失活させる。そのことにより増長したアセチルコリンの作用が意識障害、徐脈、血圧低下、縮瞳などの中毒症状を引き起こす。
 
本剤は、酵素活性中心に結合した有機リン剤を切断解離させる作用をもち、その結果、ChEの活性を回復させるので、有機リン剤に対する解毒作用をあらわす。
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== 関連項目 ==
* [[中毒]] - [[農薬中毒]]
** [[農薬中毒]]
* [[サリン]]
* [[アトロピン]]
* [[オキシム]]
 
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