「アドミラル・ヒッパー級重巡洋艦」の版間の差分

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== 外観 ==
艦首は竣工直後は「[[ドイッチュラント級装甲艦|ドイッチュラント級]]」と同じく垂直に近い艦首形状であったが凌波性が極めて悪く艦首で割れた[[波飛沫|波の飛沫]]が艦橋にまで降りかかるため再度ドック送りになった。艦首構造は上端を強く前方へ傾斜され、強いシアを持つアトランティック・バウへと改装された。
 
艦首甲板から本艦より新設計の「1931年型20.3cm(55口径)砲」を連装砲塔に納め、1・2番主砲塔を背負い式で2基、艦橋構造は「[[ニュルンベルク (軽巡洋艦・3代)|ニュルンベルク]]」に至るまで軽量な単脚檣を採用していたが、本艦は塔檣を採用している。これは、同時期に建造されていた「[[シャルンホルスト級巡洋戦艦|シャルンホルスト級]]」や「[[ビスマルク級戦艦|ビスマルク級]]」に意図的に似せるためである。これは、実戦において大いに効果があり[[デンマーク海峡海戦]]にてイギリス艦隊は先頭を走っていたプリンツ・オイゲンをビスマルクと誤認してしまった。
 
艦首甲板から構造を順に記述すれば、本艦より新設計の「1931年型20.3cm(55口径)砲」を連装砲塔に納め、1・2番主砲塔を背負い式で2基搭載している。その後背には艦橋がある。従来の艦橋構造は「[[ニュルンベルク (軽巡洋艦・3代)|ニュルンベルク]]」に至るまで軽量な単脚檣を採用していたが、本艦は塔檣を採用している。これは、同時期に建造されていた「[[シャルンホルスト級巡洋戦艦|シャルンホルスト級]]」や「[[ビスマルク級戦艦|ビスマルク級]]」に意図的に似せるためである。この構造実戦において大いに効果があり[[デンマーク海峡海戦]]にてイギリス艦隊は先頭を走っていたプリンツ・オイゲンをビスマルクと誤認してしまった。
艦橋の背後にずんぐりとした一本煙突が立ち、基部は水上機や艦載艇を運用するためのクレーンが左右に一基ずつ付く。その後ろに水上機射出用のカタパルトが設置される。後檣は軽量な単棒檣が立ち、後部測距儀の背後に後ろ向きで背負い式後部主砲塔2基が配置される。舷側には上下二列に丸い舷窓が並び、水線面を艦首から艦尾付近に至るまで広範囲に覆う装甲帯が貼られる。
 
左右の舷側甲板には新設計の「SKC/33 10.5cm(65口径)高角砲」を連装砲型式で左右4基ずつ計8基16門装備した。また、雷装では53.3cm水上魚雷発射管を三連装で片舷2基ずつ計4基12門装備し、駆逐艦並みの雷撃能力を持たせていた。
 
== 主砲 ==
主砲は新設計の「SKC/34 20.3cm(60口径)砲」を採用した。その性能は122kgという重量級砲弾を仰角37度で33,500mというにまで達させた。これは戦艦級の大射程を得られであった。この砲を新設計の連装砲塔に収めた。俯仰能力は仰角37度、俯角は1番砲塔・4番砲塔は9度。2番砲塔・3番砲塔は10度である。旋回角度は単体首尾線方向を0度として左右145度の旋回角度を持つ主砲身の俯仰・砲塔の旋回・砲弾の揚弾・装填は主に電力で行われ、補助に人力を必要とした。発射速度は毎分4~5発である。
 
== 高角砲、その他の備砲 ==
高角砲も新設計の「SKC/33 10.5cm(65口径)高角砲」を採用した。この砲は後に同海軍の「シャルンホルスト級」にも採用された。この砲は15.1kgの砲弾を仰角45度で17,700 m、最大仰角80度で12,500mの高度まで到達できさせた。旋回と俯仰は電動と人力で行われ、左右方向に360度旋回でき、俯仰は仰角80度、俯角10度であった。発射速度は毎分15~18発だった。これを連装砲架で両舷に4基、計16門を搭載した。他には高角砲をカバーする為に「37mm(83口径)機関砲|」を連装砲架で6基、「20mm(65口径)機関砲」を連装砲架で4基搭載したそして雷装では53.3cm水上魚雷発射管を三連装4基(アドミラル・ヒッパーのみEMC機雷を装備した)
 
== 機関 ==
ドイツ海軍では、列強近代巡洋艦で広く用いられた機関のシフト配置はドイツでは採用していない。単純にボイラー缶・タービン機関を前後に並べる「全缶全機配置」である。機関には「ドイッチュラント級装甲艦」に用いられた[[ディーゼル機関]]は長大な航続性能と引き換えにを得られたが信頼性と巡航出力が得ら失わない。そこで本艦では、高速商船で用いられていた高温高圧蒸気を用いるボイラーとタービンを向上させて巡航能力を得ようと試みた。この作動蒸気温度は450度ときわめて高く、重油専焼缶12基に高圧タービン・中圧タービン・低圧タービンの3基をギヤドライブで接続し一軸を推進する。これを4セット4基搭載、最大出力132,000hpを発揮し、最大速力32ノット台を出すことが出来た。航続性能は速力20ノットで6,800海里を航行することが出来るとされた。しかし、結果的に高温高圧蒸気を使用するボイラーは絶え間ない故障を抱え、複雑なタービン構造はトラブルを起こし、本級の機関は成功したとは言いがたい物であった。
 
== 防御 ==
本艦は仮想敵として、先にフランス海軍で建造されていたアルジェリーへの対抗からを仮想敵としており、各部装甲厚は、舷側装甲80mm、上甲板30mm・主甲板60mmという重防御がなされものであった。防御能力としてこれは、アメリカ海軍の持つ「[[ペンサコラ級重巡洋艦|ペンサコラ級]]」の20.3cm(55口径)砲に対し舷側防御は25,000m台から貫通を許し、主砲塔防御も17,800mから貫通される防御能力であった。イギリスやフランスの重巡洋艦も50口径から55口径の主砲を採用しており、ペンサコラ級と同等かそれ以上の砲能力を持つと見るべきで、本級は対重巡洋艦戦闘に不安の残る防御しか持っていなかった。
 
==同型艦==