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潜像とは逆に肉眼で見える画像を'''顕像'''(けんぞう)という。原則として潜像は顕像化される手段を持ち、最近はむしろそれが存在理由となっている。
 
== 概要利用 ==
潜像の利用については、工程の中途で潜像が現れるものと、潜像である事自体を利用するものとがある。現代では特に、後者として[[セキュリティ]]に利用する事例・研究が多い
現代では特に、後者として[[セキュリティ]]に利用する事例・研究が多い。
 
:*写真 - 潜像は従来、[[写真]]用語として[[現像]]前の感光済[[写真フィルム|フィルム]]・[[印画紙]]上に存在する、[[光化学]]反応を終了した物質が描く画像を指す場合がほとんどだった。モノクロフィルムの場合、塗布された無色の[[臭化銀]]が感光すると微量の[[銀]]が析出し潜像核となる。この銀は肉眼では確認できず、可視化するために現像する必要がある
*写真
:*[[印刷]] - 主に[[偽造]]防止技術として、[[蛍光]][[塗料]]による画像を、[[可視光]]では同色調の非蛍光塗料に重ねて印刷し、暗所で[[紫外線]]で顕像化させる蛍光潜像が従来より利用されてきた。このほか、[[磁気]]を帯びた[[インク]]を用い[[鉄]]粉で顕像化されるもの、[[蓄光]]性塗料(夜光塗料)や感熱発色インキによるものなどがある
:潜像は従来、[[写真]]用語として[[現像]]前の感光済[[写真フィルム|フィルム]]・[[印画紙]]上に存在する、[[光化学]]反応を終了した物質が描く画像を指す場合がほとんどだった。
:*貨幣・紙幣 - [[2000年]]から発行された新[[五百円硬貨]]には、うら面のゼロの部分に、見る角度によって「500円」の文字が縦に浮かび上がる潜像が仕込まれている。[[貨幣]]については[[イギリス]]の2[[UKポンド|ポンド]]硬貨など数例ある。高度な印刷技術により、これと同様の潜像を[[紙幣]]で実現した千円札が、[[2004年]]から導入されている。おもて面では角度によって「千円」「1000」などの金額が、うら面は「NIPPON」の文字が浮かびあがるもので、日本独自であるといい、その後[[ギフト券]]でも使用されている。
:モノクロフィルムの場合、塗布された無色の[[臭化銀]]が感光すると微量の[[銀]]が析出し潜像核となる。この銀は肉眼では確認できず、可視化するために現像する必要がある。
:*PPC[[複写機|コピー機]] - 感光ドラム表面に原稿の濃淡に応じて[[静電気]]を[[帯電]]させ[[トナー]]を吸着させると、電圧の高低が静電引力の強弱となるため、濃淡が形成される。この時、静電気による映像が潜像、トナーの吸着(またはそれによる印刷)が顕像化となる。
 
:*複写識別用紙 - 原稿をコピー機で複製すると「コピー禁止」「複写」「無効」などの文字が出現するアンチコピー技術がある。これは証明書(官公庁が発行する[[住民票]]の写しや戸籍関係の証明書など)のように偽造や改ざんを防ぐ必要のある書類に、複写物と原本との識別を容易にするために用いられている。この場合、出現した文字は潜像として埋め込まれ、コピー機による複写によって顕像化されたことになる。
*[[印刷]]
:*その他 - フィクション、特に推理小説やスパイ物では、秘密の隠し場所として多用されている。[[あぶり出し]]や[[透かし]]も、潜像の一種である。
:主に[[偽造]]防止技術として、[[蛍光]][[塗料]]による画像を、[[可視光]]では同色調の非蛍光塗料に重ねて印刷し、暗所で[[紫外線]]で顕像化させる蛍光潜像が従来より利用されてきた。
:このほか、[[磁気]]を帯びた[[インク]]を用い[[鉄]]粉で顕像化されるもの、[[蓄光]]性塗料(夜光塗料)や感熱発色インキによるものなどがある。
 
*貨幣・紙幣
:[[2000年]]から発行された新[[五百円硬貨]]には、うら面のゼロの部分に、見る角度によって「500円」の文字が縦に浮かび上がる潜像が仕込まれている。[[貨幣]]については[[イギリス]]の2[[UKポンド|ポンド]]硬貨など数例有る。
:高度な印刷技術により、これと同様の潜像を[[紙幣]]で実現した千円札が、[[2004年]]から導入されている。おもて面では角度によって「千円」「1000」などの金額が、うら面は「NIPPON」の文字が浮かびあがるもので、日本独自であるといい、その後[[ギフト券]]でも使用されている。
 
*PPC[[複写機|コピー機]]
:感光ドラム表面に原稿の濃淡に応じて[[静電気]]を[[帯電]]させ[[トナー]]を吸着させると、電圧の高低が静電引力の強弱となるため、濃淡が形成される。この時、静電気による映像が潜像、トナーの吸着(またはそれによる印刷)が顕像化となる。
 
*複写識別用紙
:原稿をコピー機で複製すると「コピー禁止」「複写」「無効」などの文字が出現するアンチコピー技術がある。これは証明書(官公庁が発行する[[住民票]]の写しや戸籍関係の証明書など)のように偽造や改ざんを防ぐ必要のある書類に、複写物と原本との識別を容易にするために用いられている。この場合、出現した文字は潜像として埋め込まれ、コピー機による複写によって顕像化されたことになる。
 
*その他
:フィクション、特に推理小説やスパイ物では、秘密の隠し場所として多用されている。
:[[あぶり出し]]や[[透かし]]も、潜像の一種である。
 
== 関連項目 ==
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== 外部リンク ==
* [http://www.npb.go.jp/ja/intro/gizou/index.html (独)国立印刷局]  - お札の偽造防止技術
* [http://www.mint.go.jp/operations/coin/new500-01.html (独)造幣局]  - 500円ニッケル黄銅貨幣を解剖する
* [http://blogs.dion.ne.jp/kinken/archives/cat_116982.html 東海チケット商]  - 各種金券の偽造防止技術の紹介
 
 
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