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:[[光合成]]のために二酸化炭素の人工的添加が必要な場合も多い。また、観賞魚が水草を食べてしまう場合もあり、どの水草が適しているかは品種によりさまざまであるので、観賞魚店や経験者の意見を仰ぐとよい。
;[[ろ過|濾過]]装置([[フィルター (アクアリウム)|フィルター]]) :[[底面式フィルター|底面式]]・投げ込み式(通称=ブクブク)・[[上部式フィルター|上部式]]・[[外掛式フィルター|外掛式]]・[[外部式フィルター|外部式]]など多くの種類があり、[[エアーポンプ]]を兼ねるものもある。魚の大きさや飼育密度により何が適しているとは一概にはいえないが、やり過ぎても害はないので、多少大きめのろ過装置を設置するのが理想的である。条件が許す限り複数のろ過装置を設置してもよい。
:水槽内の飼育水に大量の[[酸素]]を供給する性質のろ過装置もあるが、生物ろ過には大量の酸素を消費することから、水槽内の溶存酸素量が著しく減った状態にならないような構成が好ましい。また、ろ過装置のろ材に繁殖する[[硝化菌]]が魚の排泄する毒性の強い[[アンモニア]](ニトロソモナス)さらに[[亜硝酸]](ニトロバクター)に変え、これさらに[[亜硝酸]]を比較的無害な[[硝酸]]塩に代謝する。これらのバクテリアの死滅・減少や水質の急激な変化を避けるため、ろ過装置の掃除・洗浄と水替えを同時に行わない方がよい。
;[[水]] :ろ過装置は万能ではなく、排泄物から生成される硝酸塩の分解は確立されていない。その為に飼育水は徐々に[[酸]]性化し徐々に有害化してくる。そのため定期的に水替えする必要があるが、逆に急激な水質の変化で魚へのストレスやろ過バクテリアの死滅の危険もありことから、換水は少量ずつ頻度を多くすることが理想である。しかし高頻度は現実的でないため、一般的には3分の1から2分の1くらいの換水を行うようにして頻度を決めるほうが良い。
:観賞魚飼育に使用する水は消毒された[[上水道|水道水]]を使いたいが、水道水には[[塩素]]などが含まれるため、人間にとってほとんど無害でも魚にとっては毒となる。水道水を一晩程度汲み置きしておくのが一般的だが、すぐ使用する場合は中和剤を用いてそれらを無害化する必要がある。
:海水魚と淡水魚で好む[[水素イオン指数|pH]]が異なる。淡水魚は基本的に中性を好むが、海水魚は塩類(塩化ナトリウムのほか、いわゆる海水の「[[にがり]]」である塩化マグネシウムなども含んだ[[人工海水]]の素)を添加して、pHを慎重に調整する必要がある。
;エアーポンプ :酸素を大量に消費する品種(特に金魚)や飼育密度の場合、エアーポンプで空気を送り込む必要がある。ただ、水草を傷める場合があり、適度な飼育密度を保つのが無難。上部式ろ過装置や外掛式ろ過装置は水の循環時に酸素を取り込むが、密閉式の外部式ろ過装置は酸素供給をしないため、必要に応じて使用する。
;ヒーター・サーモスタット :種類にもよるが、飼育地よりも暖かい地域に生息する生物を飼育するためには必須である。保温によって[[変温動物]]である魚のストレスを減らし長期間の飼育が可能となり、採餌量を一定させ餌の管理も楽になる。
;冷却装置・逆サーモスタット :上記ヒーターと逆の用途、主に夏場の高水温を下げるために用いる。温帯魚のみならず熱帯魚であっても、高水温に弱い種には利用が推奨される。専用製品の水槽クーラーは安定した環境を作りやすいが高コストである。送風ファンは手軽に導入できる反面、著効は得られにくく安定環境を維持するにも手間がかかる。
;照明 :水草の光合成のためにある程度の光量が必要で、足りない部分を補う。また、魚の色合いを良く演出する形式のものもある。消費電力でも優れる蛍光灯で構わないが、より適した色調に調整された専用のものも販売されている。メタルハライドランプはより自然光に近いが、消費電力が大きく一般的ではない。
;餌 :価格取り扱い簡易な人工飼料が多く流通している。生き餌・冷凍生き餌の方が生体の食いつきは良いが、価格や保存などの面で人工飼料に劣ることと、栄養面での偏りが懸念される問題がある。
 
===日常の管理===