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|属= [[テン|テン属]] ''Martes''
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[[File:Mustelinae Martes 20060819 ja.gif|thumb|rihgt|240px245px|ホンドテン]]
[[File:Kunawodna3.JPG|thumb|right|200px|フィッシャー ''Martes pennanti'']]
[[File:Mustelinae Martes 20060819 ja.gif|thumb|rihgt|240px|ホンドテン]]
[[画像:SekienTen.jpg|right|thumb|180px|[[鳥山石燕]]『[[画図百鬼夜行]]』より「鼬」(てん)]]
'''テン''' ('''貂'''、黄鼬・''Martes'') は、[[食肉目]][[イタチ科]]の[[哺乳類]]でテン属に分類される種の総称である。全長は小型の種で約40cm。大型の種で80cm以上になる。[[夜行性]]で、[[ウサギ]]、[[ネズミ]]、[[リス]]、[[果実]]などを食べる。
 
日本でテンというと主にホンドテン''Martes melampus melampus''を指す。ホンドテンは本州、四国、九州などに分布。主に森林に住み、木にも登ったりもする。泳ぎも得意で流れる川を泳いで渡ることもある。ホンドテンのうち、茶色で一年中同じ色の個体をスステン、夏は茶色だが冬は黄色に変わる個体をキテンと呼ぶが、両者の間に遺伝的な相違は見つかっていない。
 
キテンの毛皮は特に優れていて、最高級とされる。そのため、「テン獲りは二人で行くな」ということわざが猟師に伝わっている。高価で売れるので、一方がもう一方を殺しかねないという意味である。
 
他にも、北海道、サハリン、シベリアなどに[[クロテン]]が生息している。
 
==テンの仲間==
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* [[フィッシャーキャット|フィッシャー]] ''Martes pennanti''
* [[クロテン]](セーブル) ''Martes zibellina''
** [[エゾクロテン]] ''Martes zibellina brachyura''    
[[File:Kunawodna3.JPG|thumb|rightleft|200px|フィッシャー ''Martes pennanti'']]   
 
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==分布・生態==
他にも、北海道、サハリン、シベリアなどに[[クロテン]]が生息している。
 
日本でテンというと主にホンドテン''Martes melampus melampus''を指す。し、ホンドテンは本州、四国、九州などに分布している。主に森林に住み、木にも登ったりもする。泳ぎも得意で流れる川を泳いで渡ることもある。ホンドテンのうち、茶色で一年中同じ色の個体をスステン、夏は茶色だが冬は黄色に変わる個体をキテンと呼ぶが、両者の間に遺伝的な相違は見つかっていない。
 
== 伝承 ==
[[画像:SekienTen.jpg|right|thumb|180px|[[鳥山石燕]]『[[画図百鬼夜行]]』より「鼬」(てん)]]
[[三重県]][[伊賀市|伊賀地方]]では「狐七化け、狸八化け、貂九化け」といい、テンは[[キツネ]]や[[タヌキ]]を上回る変化能力を持つという伝承がある。[[秋田県]]や[[石川県]]では目の前をテンが横切ると縁起が悪いといい(イタチにも同様の伝承がある)、[[広島県]]ではテンを殺すと火難に遭うという。[[福島県]]ではテンはヘコ、フチカリ、コモノ、ハヤなどと呼ばれ、雪崩による死亡者が化けたものといわれた<ref name="yokaijiten">[[村上健司]]編著 『妖怪事典』 [[毎日新聞社]]、2000年、230頁。ISBN 978-4-6203-1428-0。</ref>。
;妖怪
:[[三重県]][[伊賀市|伊賀地方]]では「狐七化け、狸八化け、貂九化け」といい、テンは[[キツネ]]や[[タヌキ]]を上回る変化能力を持つという伝承がある。[[秋田県]]や[[石川県]]では目の前をテンが横切ると縁起が悪いといい(イタチにも同様の伝承がある)、[[広島県]]ではテンを殺すと火難に遭うという。<ref>[[秋田県]][[北秋田郡]]地方では、モウスケ(猛助)とよばれ、妖怪としての狐よりも恐れられている『[[秋田郡邑魚譚]]』:[[武藤鉄城]]著。</ref>。[[福島県]]ではテンはヘコ、フチカリ、コモノ、ハヤなどと呼ばれ、雪崩による死亡者が化けたものといわれた<ref name="yokaijiten">[[村上健司]]編著 『妖怪事典』 [[毎日新聞社]]、2000年、230頁。ISBN 978-4-6203-1428-0。</ref>。
 
:[[鳥山石燕]]の[[妖怪]]画集『[[画図百鬼夜行]]』には「鼬」と題した絵が描かれているが、読みは「[[イタチ|いたち]]」ではなく「てん」であり<ref>[[高田衛]]監修 稲田篤信・田中直日編 『鳥山石燕 画図百鬼夜行』 [[国書刊行会]]、1992年、50頁。ISBN 978-4-336-03386-4。</ref>、イタチが数百歳を経て魔力を持つ[[妖怪]]となったものがテンとされている<ref>少年社・中村友紀夫・武田えり子編 『妖怪の本 異界の闇に蠢く百鬼夜行の伝説』 [[学研ホールディングス|学習研究社]]〈New sight mook〉、1999年、123頁。ISBN 978-4-05-602048-9。</ref>。画図では数匹のテンが梯子上に絡み合って火柱を成しており、このような姿に絡み合ったテンが家のそばに現れると、その家は火災を遭うとして恐れられていた<ref>[[多田克己]] 『幻想世界の住人たち IV 日本編』 [[新紀元社]]、1990年、249頁。ISBN 978-4-9151-4644-2。</ref>。
;その他
:キテンの毛皮は特に優れていて、最高級とされる。そのため、「テン獲りは二人で行くな」ということわざが猟師に伝わっている。高価で売れるので、一方がもう一方を殺しかねないという意味である。
 
== 脚注 ==