「参照 (書誌学)」の版間の差分

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== 目的 ==
参照の目的は、論拠の提示による記事の信頼性向上することや<ref name="hamada1997" /><sup>:p.9</sup>、引用を行った場合の要件たる出どころの明示である<ref name="fujita2009">{{Citation|ref=none|author=藤田節子|date=2009年4月27日|title=レポート・論文作成のための引用・参考文献の書き方|publisher=日外アソシエーツ|isbn=978-4-8169-2179-7}}</ref><sup>:p.i</sup>。記事の導入や考察、解説においては、過去の背景や経緯の説明が必要となる。この説明の論拠として、権威ある先行文献の書誌情報を添えることで、解説の説得力や信頼性を高めることができる。転載の意味での引用に関しては、著作権法において出どころの明示が要件とされていることもあるが、出どころを明示しない引用は、他の論を自らの論として発表する「剽窃(盗作)」と捉えられかねず、これを避けるためにも引用を行った場合は参照が必要とされる。
 
== 種類 ==
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=== 著者姓・発行年方式 ===
本節以下はすべて、記事末尾に書誌節を設けて書誌情報を集約し、本文には文献符号を置く方式である。文献符号として何を置くかで、著者・発行方式、著者・表題方式、アルファベット番号方式、参照順方式の4種類に分類される。
 
著者・発行方式(author-date system)は、文献符号として、著者姓と発行年を用いる。文献符号の直後に該当箇所として、ページ番号や章節名が示される。同一著者による同年発行の文献がある場合、発行日の昇順で発行年の末尾にabcを付す。括弧(parentheses)を用いて本文中に記す挿入法(parenthetical referencing)と、短剣符や肩番を用いて脚注欄に記す略記脚注法(shortened footnotes)がある。
 
書誌節では、文献は著者姓名と発行日の昇順で並べられる。書誌要素は、APAでは著者姓、名、発行年月日の順に記載される。これは、著者姓と発行年を文献符号とするためである。この方式を採用する投稿規定としては、社会学評論などが挙げられる<ref>{{Citation|ref=none|editor=日本社会学会|date=2004年4月27日|title=社会学評論スタイルガイド|url=http://www.gakkai.ne.jp/jss/jsr/JSRstyle.html|accessdate=2010年2月14日}}</ref>。
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=== 著者姓・表題方式 ===
著者・表題方式(author-page system)は、文献符号として、著者姓(と省略表題)を用いる。原則的には著者姓のみを用い、同じ著者による複数の文献が登場する場合にのみ、表題の省略形を付す。
書誌節では、文献は著者姓名と表題の昇順で並べられる。書誌情報は著者姓、名、表題の順に記載される。これは、著者姓と表題を文献符号とするためである。この方式にも挿入法と略記脚注法があるが、しくみは著者名・発行日方式と同じであるため、割愛する。<ref name="fujita2009" /><sup>:p.7</sup>
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アルファベット番号方式は、文献符号として、著者姓名昇順の肩番を用いる。肩番に該当ページ番号が添えられることもある。
 
書誌節では、文献は著者姓名の昇順(=肩番の昇順で並べられる。書誌要素は著者姓名の昇順で並べられる。これは、肩番が著者姓名のアルファベット順で振られるためである。
 
本法はLewisら(2004)<ref name="lewis2004">{{Citation|ref=none|last=Lewis|first=Robert M.|last2=Whitby|first2=Nancy L.|last3=Whitby|first3=Evan R.|author4=平野佳子 訳|date=2004年1月22日|title=科学者・技術者のための英語論文の書き方 - 国際的に通用する論文を書く秘訣 -|publisher=東京化学同人|isbn=4-8079-0566-X}}</ref><sup>:p.51</sup>およびDayら(2001)<ref name="day2001" /><sup>:pp.76-77</sup>に詳しい。掲書を参照されたい。
65行目:
書誌節では、文献は肩番の昇順で並べられる。書誌要素は順不同。これは、書誌要素を文献符号に利用しないためである。
 
この方式を採用する投稿規定としては、[[NLM]]や[[SIST]]ほか多数存在すが挙げられる。
{{Main|バンクーバー方式}}
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