「干しいも」の版間の差分
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== 概要 ==
色は暗い黄緑がかった褐色をしている。大きさはサツマイモによって様々だが、一般的に店頭で販売されているものは一片が長さ10~15cm、幅5cm程度の細長く薄い板状をしている(平干し)。
適度な水分を含む為、粘度のある噛み応えとサツマイモらしい甘味が特徴的である。そのまま生で食べてもよいが、火であぶるとやわらかく甘味も増し、また表面を軽く焦がすことにより、香ばしさが生まれ
栄養面でも優れている。[[コレステロール]]は含まれず、整腸作用のある[[食物繊維]]を多く含む。[[チアミン|ビタミンB1]]や[[ビタミンC]]、[[カリウム]]にも富んでいる。[[酸性食品とアルカリ性食品|アルカリ食品]]に分類されることも、健康に良い根拠として挙がる場合がある。
先述のとおり複雑な製法ではないが時間と手間がかかるため、価格は1袋500gで1000円程度するものもある。また製造時の端切れを集めたものを「せっこう」と言い、通常品の半値程度で販売されている。形が整っていないために二級品扱いで安価ではあるが、味は変わらない。他に、干しいもの表面が白い粉で覆われている場合があるが、これは芋の自己分解で生まれた糖分が表面に出て結晶化したもので[[カビ]]ではない。▼
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[[蒸す|蒸して]]から干す現在の製法が確立されたのは、[[文政]]年間の頃、現在の[[御前崎市]]にあたる地域であると言われる。その後、保存食として全国各地に広まった。[[日露戦争]]で軍用[[レーション]]としても活用され、軍人いもと呼ばれた。[[明治]]時代末から茨城県での生産が始まり、現在は圧倒的なシェアを誇るになっている。
== 製法 ==
収穫後のサツマイモを水で洗って、皮をつけたまま1~2時間ほど蒸しあげる。蒸し器から出した後、皮をむき、[[すだれ]]に広げ冬場の寒風を利用して天日で1週間程度干す。そのまま干されることもあるが、ピアノ線などを使って1センチ程度の厚さに切られてから干されることが多い。切らずにそのまま干したものは「丸干しいも」と呼ばれ20日ほどの乾燥が必要になる。▼
▲収穫後のサツマイモを水で洗って、皮をつけたまま
サツマイモの甘味を増やすため、サツマイモを収穫後に寒気にあて[[糖化]]させるなどの工夫もしている。
近年は、衛生確保のため[[ビニールハウス]]や[[網]]を張って乾燥させていることが多い。また温暖化の影響で天日乾燥が難しくなったため、機械乾燥で生産されたものもある。
原料となるサツマイモの品種は玉豊種(タマユタカ、農林22号)が主で、いずみ種も使用される。[[2005年]]頃からは、新品種の玉乙女種も使用されている。主力の玉豊種は
サツマイモの収穫後に製造されるため、必然的に干しいもの製造は冬季から初春に行われるが、[[冷凍]]保存されたものが一年を通じて[[流通]]している。
▲Image:Tamayutaka.JPG|干しいもの原料になる玉豊種
▲Image:Hoshi-imo.JPG|干しいもを天日干ししている様子
== 産地 ==
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== 保存方法 ==
室温保存も可能であるが、[[保存料]]等は使われておらず、さらに最近のものは食感を良くするため乾燥しすぎないようにしているのでカビが発生しやす
店頭販売用の干しいもは、
== 関連項目 ==
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