「アバター (2009年の映画)」の版間の差分

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構想14年、製作に4年以上の歳月を費やして完成させた。
『[[ダンス・ウィズ・ウルブズ]]』<ref>2009年8月にTimes「タイムズ」紙とのインタビューで「アバターは『ダンス・ウィズ・ウルブズ』の宇宙版だ」と発言している。
</ref>、{{要出典範囲|『At Play in the Fields of the Lord』、『[[エメラルド・フォレスト]]』|date=2010年3月}}などの影響を受けているとされる。またキャメロン自身が[[宮崎アニメ駿]]作品のファンであるため[[もののけ姫]]から一部[[オマージュ]]していると公言している<ref>{{cite news
| url = http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/entertainment/movie/339769/
| title = 新作「アバター」 宮崎アニメにオマージュ J・キャメロン監督
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== 登場人物 ==
=== 地球人(スカイ・ピープル) ===
;'''ジェイク・サリー''' - [[サム・ワーシントン]] ([[東地宏樹]])
:本作の主人公。元海兵隊員で、脊髄損傷で下半身不随となっている。急死した双子の兄の代理としてアバター計画に参加しパンドラに渡る。アバターとなってナヴィの生き方を学ぶうちにその素晴らしさに触れ、人類とナヴィとの間で重大な決断を迫られる。
;'''グレイス・オーガスティン博士''' - [[シガニー・ウィーバー]] ([[弥永和子]])
:アバター計画を率いる植物学者。自然の破壊された地球に見切りを付けて長年パンドラの生態系研究に従事している。自らもアバターとなってナヴィとの融和の一環として、学校を開き文化交流と英語教育を行ったことがある。
;'''マイルズ・クオリッチ''' - [[スティーヴン・ラング]] ([[菅生隆之]])
:元海兵隊の大佐で、RDA社の傭兵部隊を率いる。コチコチの軍人でパンドラの制圧を目しており、ジェイクにナヴィをスパイ・懐柔するように指示する。
;'''トゥルーディ・チャコン''' - [[ミシェル・ロドリゲス]] ([[杉本ゆう]])
:元海兵隊パイロット。アバター計画の人員やアバターの輸送を担当する。
;'''パーカー・セルフリッジ''' - [[ジョヴァンニ・リビシ]] ([[難波圭一]])
:RDA社の人間で鉱物資源開発の責任者。株主の顔色ばかり伺っている俗物。
;'''ノーム・スペルマン''' - [[ジョエル・ムーア|ジョエル・デヴィッド・ムーア]] ([[清水明彦]])
:植物や自然を研究する人類学者。アバターとなりジェイクと行動を共にする。
;'''マックス・パテル博士''' - [[ディリープ・ラオ]] ([[村治学]])
:アバターの開発者。
 
=== ナヴィ ===
;'''ネイティリ''' - [[ゾーイ・サルダナ]] ([[小松由佳 (声優)|小松由佳]])
:ナヴィの狩猟部族・オマティカヤ族の族長の娘。自身も強力な戦士。最初はジェイクに敵意を表すが、母モアトの命で彼にナヴィの生き方を教えるうちに惹かれ合っていく。
;'''モアト''' - [[CCH・パウンダー]] ([[滝沢ロコ]])
:ネイティリの母親。「エイワ」の神託を伝える巫女。ジェイクを部族に受け容れる。
;'''ツーテイ''' - [[ラズ・アロンソ]] ([[竹田雅則]])
:オマティカヤ族の戦士でネイティリの婚約者。ジェイクと対立するが、後に共闘する。
;'''エイチュカン''' - [[ウェス・ステュディ]]
:ネイティリの父親でオマティカヤ族の族長。
;'''アクウェイ''' - [[ピーター・メンサー]]
:ナヴィの別の部族の族長。
 
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;AMPスーツ
:''Amplified Mobility Platform''(Platform(動作増幅プラットフォーム)スーツの略。気密服と[[パワードスーツ]]を兼ねた海兵隊の装備。全高約4メートル。内蔵武器は無く、手持ちの重火器やナイフを使用する。
 
;アンオブタニウム
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;RDA
:''Resources Development Administration''(Administration(資源開発公社)の略。アンオブタニウム採掘のためにパンドラに進出した。
 
;ヘルズ・ゲート(地獄門)
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1996年8月、キャメロンは、『タイタニック』を完成後、“人造の”もしくは、コンピューター合成の俳優を利用して、『アバター』の撮影を行うと発表。当時は1997年夏に撮影を始める予定だった。
 
2005年6月、キャメロン監督は、仮題として、“プロジェクト880”880』と呼ばれるプロジェクトと同時に、もう一本のプロジェクト、“Battle『Battle Angel”Angel』に取りかかるとの発表。同年、12月までに、キャメロンは2007年夏を目指して、まず“Battle『Battle Angel”Angel』を、2009年の公開を目指しプロジェクト880”880』の撮影を予定していると語った。しかし、2006年2月、キャメロンは、2本の映画プロジェクトの日程目標を交換すると語った。
 
そのすぐ後に、プロジェクト880”880』の公開は、2008年まで遅れる可能性があると指摘した(この時点で、プロジェクト880”880』が、実は『アバター』の改善を行ったバージョンであることも公表)。
 
2006年2月、2008年夏の公開を目指して、『アバター』を撮影すると発表。12月、キャメロンは、1990年代以来、映画の製作を先送りにしてきた理由を、彼の作品を作り上げるのに必要なテクノロジーが進歩するのを待っているためだと説明した。
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2009年のコミック・コンベンションで、キャメロンは参加者を前に本作の主題を語っている。いわく、「アクションとアドベンチャーのファンの一人として自分がわくわくするような内容を少しと、同時に、良心を持ったもの――映画を楽しみながらも、自然界とのかかわり、人間同士の関わり方について、人々を多少なりと考えさせるようなものを製作したい」と語った。
 
なお、ナヴィの設定には、人間のより高尚な部分、もしくは、人々がこうでありたいとあこがれるような人間を表し、逆に人類には、善良な人々もいるとはいえ、世界を破壊し、荒廃とした未来へと自分自身を追い込む、おろかな一面を象徴していると付け加えている。
 
=== 音楽 ===
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作曲家の[[ジェームズ・ホーナー]]が映画の音楽を手掛けるが、彼がキャメロンと協力するのは、『エイリアン2』、『[[タイタニック (1997年の映画)|タイタニック]]』に続いて、3度目となる。
 
予告編で使用された合唱曲は、[[スティーヴ・ジャブロンスキー]]が映画『[[アイランド (2005年の映画)|アイランド]]』で作曲した "My Name is Lincoln" である。サウンドトラックには未収録。
 
== 備考 ==
* 海兵隊の大佐役、スティーヴン・ラングは、キャメロンの『[[エイリアン2]]』(86)でオーディションに失敗し、起用されなかった。だが、監督はラングを覚えていて、このたび『アバター』に起用した。 また、『エイリアン2』に登場したパワーローダーを彷彿とさせるAMPスーツが登場し、ラングが演じる海兵隊の大佐も操縦する。
 
* 2007年1月、パラマウント映画は、[[M・ナイト・シャマラン]]による『[[アバター 伝説の少年アン|アバター 伝説の少年アン(Avatar: The Last Airbender)]]』の実写版を作ると発表、映画題名の所有権を明らかにするため、作品の名前を全米映画協会に登録したと語ったが、ジェームズ・キャメロンの『アバター』の20世紀フォックス代理は、タイトルの権利を保有していると述べた。パラマウントは、結局、この映画のタイトルを単に“The『The Last Airbender”Airbender』に変更した。
 
* シガニー・ウィーバー演じるグレイス博士は、製作途中の段階では“シプリー”という名前だった。ちなみにウィーバーはこの役のために、髪を赤く染めている。本人いわく、グレイス博士は「ひどく熱心で、理想的」な部分がキャメロン監督自身に似ているとコメントした。
 
* 俳優の[[マイケル・ビーン]]が、2007年3月、キャメロン監督と映画出演に関して話し合いをしたが、彼の出演は確認されていない。
 
* パンドラに人類の鉱山居留地を作るため、プロダクション・デザイナーは、2007年6月、メキシコ湾のノーブル・クライド・ボードロー掘削装置を見に出かけた。彼らは、掘削装置のあらゆる面を写真撮影、測定、フィルム撮影をした。これをフォトリアルなCGIでスクリーン上に復元するまでに、約1000人が、製作にかかわった。
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* RDAが採掘しているアンオブタニウムは、『[[ザ・コア]]』で地中探索艇バージルの外壁に使われた素材と同じ名前であるが、性質等は『ザ・コア』と関連性は無いとされる。
 
*[[中華人民共和国]]では、強制[[立ち退き]]事情と非常に似ているため上映禁止になった。また、映画孔子と公開が重なったからだとも言われている<ref>http://sankei.jp.msn.com/world/china/100127/chn1001271714006-n1.htm</ref>。
* キャメロンはエンディングに『[[もののけ姫]]』へのオマージュを込めたと語っている。ジェイクにアシタカの痣を負わせている。
* アメリカの保守派や軍部が反米・反軍の映画だと批判している。アフガニスタンやイラクでの長期化する戦争から人心が離れている現状への焦りも反発の原因となっている。更に、キリスト教などの一神教とは相容れない「自然の中に神が宿る」というナヴィの信仰に対してもカトリック教会の一部から、汎神論の思想が広まるのではと反発している。