「ペレンノール野の合戦」の版間の差分

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=== ローハン軍の描き方 ===
* 原作において、ローハンの騎兵がハラドのムマキル部隊と実際に戦うところは描かれず、戦闘は主にハラドの騎兵、歩兵を相手に行われている。しかし映画では、ムマキル部隊と実際に戦うシーンがある。巨大なムマキルに対して騎兵で挑むというのは無謀そのものだが、これも敵の強大さを描くためだろう。
* 原作においてハラド首領騎兵隊を率いていた指揮官を打ち取り、黒い蛇の旗を馬で踏みにじるなどの手柄をあげたセオデン王だが、映画では最初の突撃以外にはさほど活躍することなくアングマールの魔王に倒される。
* セオデン王の最期において、原作ではエオメルに王位を譲る描写があるが、映画では戦場に取り残され、エオウィンに看取られて崩御する。また原作のエオウィンは力を使い果たして(加えて呪いで)倒れているはずであり、セオデンも彼女はエドラスに留まっているものと思い込んでいるはずであるが、ここも変更されている。
* 原作では大河を遡って来た艦隊をエオメルが挑発する描写があるが、これは省略された。
 
=== アラゴルンの描き方 ===
* 映画では「死者の軍勢」の登場する戦いが全く異なる。原作ではウンバールの船を奪うために彼らに戦いを命じ、ここで彼らを解放するのだが、映画ではペレンノール野の戦闘に投入し、城内の敵も一掃させている。この違いは、映画では原作において用いられた回想という方式が使いにくいことによるだろう。敵の船から味方が出てくるのは十分な「サプライズ」なのだが、なぜ死者ではなく生身の人間が乗っているのか説明するために原作のような回想シーンを用いるのは煩雑だからである。