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[[ファイル:Hubble Interacting Galaxy NGC 6240 (2008-04-24).jpg|right|thumb|199px|NGC 6240 超高光度赤外線銀河のひとつ]]
'''赤外線銀河'''(せきがいせんぎんが、英:luminous infrared galaxy - LIRG)とは、放射スペクトルの[[赤外線#遠赤外線|遠赤外線領域]]における光度が太陽の10<sup>11</sup>倍以上あるという特徴を持った銀河である。遠赤外線領域の光度が太陽の10<sup>12</sup>倍以上ある系は[[超光度赤外線銀河|超高光度赤外線銀河]](英:ultraluminous infrared galaxy -ULIRG)<ref>ULIRGの日本語訳として、超光度赤外線銀河、大光度赤外線銀河、高輝度赤外線銀河などいくつかあるが、本項目では[http://www.nao.ac.jp/A_Report/A_Report_2003_J/P09.pdf 今西昌俊・寺島雄一 「超高光度赤外線銀河(ULIRGs)の中のAGNからの弱いX線放射」『国立天文台年次報告 〔和文〕 』第16冊、国立天文台、2005年、9頁] など用例に合わせて「超高光度赤外線銀河」の訳語を採用する。ノートも参照のこと。<!--初版訳者/Bo-ci-an--></ref>と呼ばれる。 さらに遠赤外線領域の光度が高く、太陽の10<sup>13</sup>倍以上ある系はハイパー高光度赤外線銀河(英:hyperluminous infrared galaxy - HLIRG)<!--このHLIRGの日本語訳は見あたらなかったので、「ハイパー高光度赤外線銀河」は訳者の作った訳語。ノートも参照のこと。初版訳者/Bo-ci-an -->と呼ばれる。ほとんどの赤外線銀河および超高光度赤外線銀河は、発する放射の90%以上を赤外線領域で発している。
 
ほとんどの赤外線銀河および超高光度赤外線銀河には、別の銀河との相互作用や自身が崩壊している兆候が現在見られるか、または最近そのようなことがあった様子が見られる。多くは[[スターバースト銀河]]と言われる種類のもので、中には活動銀河中心核(AGN-巨大なブラックホールに周りの物質が落ち込み重力エネルギーを強力に開放している部分)を含んでいるものもある。平均して超高光度赤外線銀河では年に100ヶ程度の新しい星が生まれている。AGNや新しい星の生成過程から発生するエネルギーで、銀河の周りのガス・ダストが暖められ、そのガス・ダストが赤外線を発しているものと見られている<!--この一文初版翻訳者/Bo-ci-anが追記--><ref>特に超高光度赤外線銀河のエネルギー源については、 [http://www.asj.or.jp/geppou/contents/geppou_vol098_p399.pdf 今西昌俊 「超高光度赤外線銀河のエネルギー源」『天文月報』98巻6号、日本天文学会、1995年6月、399-408頁] に詳しい。</ref>。超高光度赤外線銀河は、クエーサーや楕円銀河の形成というような興味深い天文現象に関連している。銀河系に比較的近い超高光度赤外線銀河は、しばしば高赤方偏移の銀河形成・成長との比較対照として用いられる。超高光度赤外線銀河は太陽の約一兆倍の質量をもつ[[ハロ]]に包まれているらしい。