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== 交通の要素 ==
交通を構成する要素としては以下のものがある(交通の3要素)。また、交通は人が移動する場合には意志が介在するため、他の物理現象とは異なる特徴がある。
# 人、ものなど、移動するもの(交通主体)
# 交通路
# 交通路上を走行するもの(交通具)
 
また、交通を業として営む事業を[[運輸業]]という。交通機関を構成する要素としては、次のようなものがある。
 
;''' 交通インフラ'''
: [[鉄道路線|線路]]、[[道路]]、[[航路]]などの'''交通路'''と[[鉄道駅|駅]]、[[空港]]などの'''交通ターミナル'''を指す。単一もしくは複数の交通機関によって網の目のようにめぐらされた交通路を交通網(交通ネットワーク)という。
;''' 交通具'''
: [[車両]]、[[航空機]]、[[船舶]]などを指す。
;''' 運行制御'''
: [[高度道路交通システム|ITS]]、[[鉄道]]の運行計画、道路の[[信号機|信号]]制御、[[航空交通管制|航空管制]]など。
;''' 営業システム'''
: [[運賃]]、収益管理、[[マーケティング]]など。
 
== 交通の意義/目的 ==
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従属的用途としての交通は、本来はないのが理想である。しかし、人間の活動に必要な各種の機能を実現するためには、一定の空間が必要である。また、機能ごとに地域を分割した方が、種々の効率がよくなることもある。そのため、分散した機能を統合的に利用するためには、それらの機能間で相互に連絡することが必要である。これが、交通の意義である。
 
なお、[[電信]]などの[[電気通信]]が開発される以前においては、[[通信]]・情報伝達のほとんどが移動による伝達であり、従属的用途としての交通と表裏一体であった(例: [[伝馬]]→[[飛脚]]→[[郵便]])。
 
== 交通の歴史 ==
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=== 飛行機の発明 ===
* [[ライト兄弟]]によって飛行機が発明
* [[チャールズ・リンドバーグ]]が[[大西洋横断飛行|大西洋横断単独無着陸飛行]]を成功
 
=== 現在 ===
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一方、都市間の交通需要も、最近では、[[高速道路]]の整備により、高速道路を利用した[[高速バス]]が、従来鉄道が得意としていた数十~数百キロの都市間連絡に使われ、鉄道の領域を脅かしつつある。特に、鉄道では遠回りになったり、速達性の高い列車が走っていない都市間ではよく使われている。また、鉄道を使った場合の運賃よりも安いのもメリットで、とりわけ都市間連絡の夜行バスなどは、[[夜行列車]]が少なくなっている現状では、現地での有効時間を十分に利用できること、鉄道運賃+[[ホテル]]宿泊費よりもバス運賃が安いことなどから大きな需要がある。これを狙って、さらに安価な[[主催旅行]]の形を取った[[観光バス|貸切バス]]による都市間[[ツアーバス]]も参入し、鉄道を脅かす存在になっている。
 
中距離(300 (300 -500km) 500km) 以上の移動に関しては、[[航空会社|飛行機]]と完全な競争状態にある。[[空港]]でかかる搭乗時間や空港までのアクセス時間等がかかるので、すべての県で[[新幹線]]網が使える[[東北地方]]や、鉄道網が高度に発達した[[関東地方]]および関東地方に隣接する[[甲信越地方]]・[[静岡県]]では中距離輸送は鉄道優位だが、それ以外の地方では長距離移動は飛行機・中距離移動は高速バスと拮抗状態にある。[[1997年]]の規制緩和以降国内線の航空券が、定価(普通運賃)よりも大幅に安い各種割引プランで買える場合が多くなり、金額的にもかなり不利であることが多い。長距離(おおよそ500km以上)では飛行機に分があるところの方が多い。
 
また、需要が多い都市近郊の輸送においても、輸送量が増えすぎ、設備の強化をすること(増結、複々線化、高密度運転化など)に多額の経費がかかり、経営に足かせとなっていることもある。鉄道が都市のインフラであることから、輸送力増強資金は自前調達が原則とされていた以前よりは公的な援助が受けやすくなってはいるものの、[[少子化]]で将来的に通勤/通学需要が減っていくことも懸念材料である。そのため、各社とも、効率的な投資、ダイヤの組み替えによる利便性の向上、駅設備での関連事業の強化(いわゆる[[駅ナカ]]や[[ホテル]]事業など)等で、経営状態の安定化を図っている。たとえば、[[銚子電気鉄道|銚子電鉄]]では、片手間で始めた副業([[煎餅]]の製造販売)が本業の赤字を補うほどの収入を上げているし、<!--[[紀州鉄道]]は、鉄道という名前はついているが、本業はほとんど[[不動産業]]である(紀州鉄道については、むしろ不動産会社が「鉄道」を手に入れる目的で、経営の苦しい一地方のミニ私鉄を買収・吸収・改称した意味合いが強いのでコメント化)-->[[大手私鉄]]は古くから不動産・小売業に力を入れ、特に[[阪急電鉄]]や[[東京急行電鉄]]では戦前からベッドタウン・商業地といった都市開発を本業としており、鉄道事業もその一部と位置づけられていた。民営化後の[[JR]]も交通事業のほか[[不動産会社|不動産]]([[デベロッパー (開発業者)|不動産の分譲]]や賃貸など)や[[金融]]、[[小売]]など関連事業の強化に乗り出している。
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===== 自動二輪車 =====
[[オートバイ|自動二輪車]]が交通の主役となっている国・地域も存在する。[[工業化]]が始まったばかりの初期新興国では(1)
* 四輪車を購入できるだけの購買力がない(2)
* 四輪車と比較して燃費がよく維持も簡単で安価(3)
* 道路事情が悪く四輪ではかえって不便
等の理由から二輪車が最も普及した交通手段となっている。[[1950年代]]、[[1960年代]]の日本はまさにそうであったし、現在の[[ホーチミン市]]はその典型である。同市は'''バイクの街'''と呼ばれている。
 
==== 自転車 ====
[[自転車]]はその構造の性質上、大量輸送交通手段としてではなく短距離を結ぶ移動手段、輸送手段として用いられることがほとんどである。
 
移動手段としての自転車は他の交通手段、特に鉄道への連絡輸送手段として広く使われており、最寄駅まで若干距離がある(2 - 3km、あるいはそれ以上)住宅地から駅までの交通手段として使われている。主に普通免許や二輪免許を保持していない、または保持できない[[未成年]]で高校生以下の人にとっては唯一の運転できる輸送手段となる。特徴としては、維持運用コストが極めて安い、移動手段としての環境負荷が非常に少ない、移動にかかる制限が少ないなどである。
 
鉄道に乗り換えた利用者が利用していた自転車は、通勤・通学に用いられるところが多く、長時間にわたって駅前に置くことになってしまうため、その置き場所の確保が問題になっている。都市部の住宅地の中にある駅などでは駅前に十分な空間がないところが多く、駅前に放置されている自転車が大きな問題になっている。
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[[1970年]]頃、航空業界の経営安定化と拡大が予想された航空需要に対応することを主な目的に、当時の[[運輸省]]主導のもと、日本航空と日本国内航空、全日本空輸と東亜航空の合併が企図された。ところが、当時[[東京急行電鉄]]が観光市場の拡大を背景に航空業界への進出を目指したことを背景に、日本国内航空と東亜航空の合併を進め、東急系の航空会社として再編されることになった。
 
結果、いわゆる[[45/47体制]]により、国際線と国内幹線を担当する日本航空(現: [[日本航空インターナショナル]])、国内幹線と国内ローカル線、国際線チャーター便を担当する[[全日本空輸]]、国内ローカル線を主体とする東亜国内航空(現: 日本航空インターナショナル)の大手3社体制がここに成立し、日本の航空業界の構造を規定することとなった。この枠組みは[[1985年]]に一部修正され、全日空と東亜国内航空の国際線進出と日本航空の国内ローカル線参入が認められるようになった(東亜国内航空は1988年の国際線運航開始に伴い、日本エアシステムに社名変更)。また航空会社の裁量度合いも高まったが、基本的には45/47体制の延長線上に留まった。
 
こうした状況は、1990年代の規制緩和政策に伴い大きく変化した。整備などを外注化し、低運賃を目玉とするスカイマークエアラインズ(現: [[スカイマーク]])や[[北海道国際航空]] (AirDo) 等の設立は、古くから見られた日本航空と全日本空輸との間で繰り広げられた競争とは異質の競争をもたらした。市場競争を通じた運賃の低廉化が進行し、それは激しいものとなった。事実、新規参入の航空会社はいずれも経営困難に直面している。大手の航空会社でも、日本航空と日本エアシステムは[[持株会社]]方式で経営統合が行われた。
 
一方で、近距離の都市間を、小さな飛行機(10 - 20人乗り程度)で結ぶコミューター路線も開設された。しかし、なかなか採算が取れないのも現状である。さらに、地元からの積極的な誘致により新しく開港した空港も、需要が見込めず、ほとんど飛行機の発着がない空港もある。たとえば、[[紋別空港|オホーツク紋別空港]]は一日2便(一往復)しかない。[[佐渡空港]]や[[枕崎飛行場|枕崎空港]]は定期便の発着がない状態である。チャーター便の会社も営業を停止している。
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長距離向けには主にフェリーが利用されている。たとえば、[[東京]]から[[北海道]]や[[南紀]]、あるいは[[四国]]、[[九州]]等へ、おおよそ2日くらいかけて航行する航路が開設されている。それほど急ぐものでない貨物の輸送(無人のトラックだけフェリーに載せて輸送する)や、安価に移動したい人が使っている。
 
国際航路については、客船は[[1950年代]]まで日本と外国を結ぶ交通機関として機能していたが、[[1964年]]以降の[[海外旅行]]の自由化と国際航空路線の拡充・一般化により、[[下関市|下関]]・[[福岡市|福岡]] - [[釜山広域市|釜山]]といった距離の短い航路を除き、[[クルーズ客船|豪華客船]]によるクルージングと呼ばれる[[パッケージツアー]]となり、交通機関としての機能は果たしていない。しかし、貨物輸送では、急ぐ必要のない、大量の貨物輸送を中心に[[コンテナ貨物船]]や[[石油]]、[[天然ガス]]などを運ぶ[[タンカー]]などが重要な役割を担っている。
 
[[ヨーロッパ]]では、これに加えて運河網が発達しており、[[フランス]]などは、[[ヨット]]で水路だけで国をほぼ一周できるといわれるくらいに、運河が発達している。[[ドイツ]]も、東西に分割されていた時代は、西ドイツからの[[ベルリン]]への物資の供給はほとんど水路であったというくらい。[[オランダ]]などについては、言うまでもないことである。
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|-valign="top"
|style="padding-right:2em"|'''[[鉄道]]''' - [[鉄道路線|線路]]、[[鉄道駅|駅]]
* [[高速鉄道]] - [[新幹線]]
** [[リニアモーターカー]]
* [[路面電車]]
* [[ライトレール]]
* [[地下鉄]]
* [[新交通システム]]
** [[モノレール]]
* [[索道]](ロープウェイ)
* [[ケーブルカー]]
|style="padding-right:2em"|'''[[道路]]''' - [[高速道路]]
* [[自動車]]
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== 外部リンク ==
* [http://www.mlit.go.jp 国土交通省]: [http://www.mlit.go.jp/tetudo/index.html 鉄道局] - [http://www.mlit.go.jp/road/index.html 道路局] - [http://www.mlit.go.jp/jidosha/roadtransport.htm 自動車交通局] - [http://www.mlit.go.jp/kowan/index.html 港湾局] - [http://www.mlit.go.jp/koku/koku.html 航空局]
 
[[Category:交通|*こうつう]]