「フィリポ (福音宣教者)」の版間の差分

福音宣教者または伝道者'''フィリポ'''は新約聖書『[[使徒行伝]]』に登場する初期の[[キリスト教|キリスト教徒]]。フィリポは[[新共同訳聖書]]の表記であり、[[文語訳聖書]]、[[口語訳聖書]]、[[新改訳聖書]]では'''ピリポ'''、また'''フィリップ'''とも。ギリシア語を話すユダヤ人で、使徒によって[[エルサレム教会]]の執事に選ばれた、[[ギリシャ語]]を話すユダヤ人の七人の弟子の一人。使徒[[フィリポ]]とは別人。[[聖人]]の概念を持つ全ての[[キリスト教諸教派の一覧|教派]]で、聖人として崇敬されている。聖書では'''七人のひとり'''（使徒18:8）とも称される。また'''[[助祭]]フィリポ'''ないし'''[[輔祭]]フィリップ'''とも称される。

フィリポは、[[ステファノ]]、プロコロ、ニカノル、ティモン、パルメナ、ニコラオと共に選ばれて、ギリシャ語を話すユダヤ人の世話を任された。ステファノの[[殉教]]後（後[[35年]]～[[36年|6年]]頃）、[[サマリア]]に宣教し、[[魔術師シモン]]をはじめ、多くの信徒を獲得した。さらに聖霊に示され、[[イザヤ書]]を読んでいた[[エチオピア]]の女王に仕える[[宦官]]にイエスの教えを伝えて、これに洗礼を受けさせた。使徒行伝によれば、この宦官が洗礼を受けた最初の非ユダヤ人である。そののちアゾトを経由し各地で宣教を行いながら[[#海辺のカイサリア|カイサリア]]へ行った（使徒8）。