「薬理学」の版間の差分

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人類は太古から天然の植物などを経験的に「くすり」として使用し、その知識は子孫へと代々受け継がれていった。その知識・経験はやがて蓄積されて体系化されるに至り、中国で発展した[[漢方薬]]がそのひとつであると言える。1世紀頃には[[ギリシア]]人の[[ペダニウス・ディオスコリデス]](Pedanius Dioscorides)がおよそ900種にもわたる薬を整理して"materia medica"と呼ばれる書物を記した。
 
時代が近代ヘ移ると、生理学や生化学の発展とともに薬理学が誕生し、19世紀後半にはフランスの生理学者であり、実験生理学の父と呼ばれる[[クロード・ベルナード]](Claude Bernard)が[[クラーレ]]の[[骨格筋]]弛緩作用を明らかにしたことは有名な話である。その後、薬理学を医学の一分野として独立させたのは[[ドイツ]]の[[オスヴァルト・シュミーデベルク|シュミーデベルグ]]であり、彼の元へは多くの留学生が訪れた。
 
当初の薬理学は天然物由来成分の薬効解析が主であったが、[[合成化学]]的手法の進歩とともに解析対象は人工的な[[合成化合物]]へとシフトしていく。20世紀に入ると[[生理活性物質]]の本体が明らかとなり、[[分子生物学]]や[[ゲノム科学]]の進展により近代薬理学として発展した。