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'''オートローン'''とは、[[自動車]]購入に対する[[ローン]]のことである。
==オートローンの歴史==
自動車は高額商品であるため、月々の返済額を抑える[[割賦販売方式]]が販売会社によって導入された。販売会社が割賦販売に活用した仕組みがマル専[[手形]]である。手形に割賦金利を上乗せ、顧客に発行させ[[金融機関]]から毎月、取り立てる方式である。現在でも金融機関での取り扱いはあるが、取り扱いが減少していることもあり、発行手数料は最近上がり気味だ。
発行した手形金額を顧客が金融機関口座に入金していない場合は、手形不渡りとなる。不渡り手形の取立ては販売会社が行う事になり、中には貸し倒れリスクも発生する。
一方でリスクが発生しなければ割賦金利が販売会社の収益となるため、販売会社の収益源でもあったわけだ。
 
[[信販会社]]のオートローンは延滞リスクや貸し倒れリスクを負担するため、販売会社ではノーリスクで、販売代金を手にすることができる。個品あっせんは立替払い契約とも言われ、顧客が販売店から購入する代金を信販会社が顧客に代わり、販売会社に現金振込みする方式である。信販会社は顧客から毎月返済される分割払い手数料が収益となり、販売会社はリスクを気にせず、販売に専念することができるオートローンを活用するようになった。現在の大手信販会社が全国支店網を展開するようになった原動力がオートローンの急速な普及だと言われている。
 
==キックバック==
信販会社がオートローンを拡販する上で対応したことが、それまで自動車販売会社がマル専手形で得ていた割賦金利収入を一部補填する意味で、オートローンで得られる分割払い手数料のうち、一部を販売会社に還元する方式が[[キックバック]](バックマージン)である。
この制度があったからこそ、信販会社のオートローンが販売会社に受け入れられ、爆発的な普及につながったと言われている。
 
==最近のオートローン==
低金利環境となり、販売会社も顧客囲い込みのためオートローン金利を競争条件としてきた事から、顧客金利は信販会社の調達金利に少し加えた程度の金利となり、収益率は大幅に低下している。そのため、現在では信販会社のオートローンでは大手販売会社への対応は困難となり、自動車メーカー系のクレジット(信販)子会社が対応するケースが多くなってきている。