「雲霧仁左衛門 (1995年のテレビドラマ)」の版間の差分

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[[享保]]年間。江戸を始めに、東海道、中山道、果ては上方まで「犯さず、殺さず、貧しき者からは奪わず」の盗賊の掟を守り、強欲な悪徳商人ばかりを襲う謎の大盗賊・仁左衛門がいた。彼と彼の一味は全く気取られることなく、仕事が終われば雲か霧のように消えてしまうことから、雲霧一党と呼ばれた。
 
一方、手掛かり1つすら見つけられないことに業を煮やした幕府は、火付盗賊改方長官に旗本・安部式部を任命する。安部式部率いる火付盗賊改の面々は密偵や時に謀略を駆使ながら、雲霧仁左衛門に迫っていく。
 
雲霧仁左衛門の一党は安部式部の探索から巧妙に逃れつつ、数々の盗みを完遂していく。
 
== 登場人物 ==
[[#キャスト]]に載ってない人物は演者も記述する。
=== 雲霧の一味 ===
; 雲霧仁左衛門
: 大盗賊。慎重さと大胆さを兼ねえた人物で、配下から全幅の信頼を寄せられ、数々の盗みを成功させていく。深い教養・知識を持ち、既に老境ながら身軽で剣術の腕も立つ。
: 本名「辻伊織」と言い、その出自は32万3千石・藤堂藩の武士。実兄・辻蔵之助が公金横領の濡れ衣を着せられた際に、共に出奔する。その後、世を恨んで盗賊の頭となり、藤堂藩、特に国家老・八木重右衛門への復讐を狙っていた。
: 最終話、藤堂藩・藩主が老中職に就くことに関連して、公金を持って江戸へ向かう途中の八木の行列を熊五郎と共に襲う。そして公金一万両を奪い、さらに八木の髷を切り落とす。賄賂をる老中の名が連なった手紙も盗んだために、八木は責任を問われ自刃し、復讐を果たす。その後、公金と手紙はそっくり藤堂藩に返す。配下全員と完全に縁を切り、いずこへと消える。
; 木鼠の吉五郎
: 雲霧一味の二番手、仁左衛門の右腕で配下からは「小頭(こがしら)」と呼ばれる男。仁左衛門に代わって陣頭指揮を執り、実質的に命令を下すことが多く、自ら潜入をすることもある。冷静沈着で頭が切れ、腕っ節も強く、仁左衛門からの信頼は厚い。
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=== 火付盗賊改方 ===
; 安部式部
: 火付盗賊改方長官。清廉潔白な人物で、義に厚く同心から密偵に至るまで配下から絶対の信頼を寄せられる。雲霧捕縛のためには私財を擲(なう)ち、また自ら盗人「不知火の勇五郎」に化け、雲霧一味を追い詰めもした。作中で直接登場することは多くないが、陰で部下達が最大限の力を発揮できるよう根回しを行い、密偵の命を助けるために、せっかく捕らえたお千代を手放すこともした。
: 最後、蔵之助が身代わりと判りつつも触れず、処刑場近くにいた仁左衛門にも遠目で見るに留める。幕府上層部の汚さもあって、藤堂藩の行列が襲われたことを知り、それに雲霧が関わっていることに気付きつつも、無視するよう命令する。
: 仁左衛門が六之助に与えた銀煙管はその後、彼の所持品となったようで、彼の最後のシーンでは茶屋で休憩中に現れた仁左衛門に火を貸す。
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; 岡田甚之助
: 火付盗賊改方与力。腕は立つが部下からの人望は無く、安倍は山田を重用しているため火盗内では孤立している。町食堂の給仕とできていることを雲霧一味に付け込まれ、火盗内での扱いもあって内通者となる。その際、熊五郎と良く連絡を取る。
: 内通者としての心労から金遣いが荒くなり、松屋襲撃と前後して火盗内で内通者として疑われ始める。これを受けて雲霧一味に入ろうとするも適わず、どちらの立場も失う。そこで保身のため、安倍に雲霧の一味を発見したと直訴して、連絡役だった煙管屋の利助を売って功を立てつつ、彼を口封じのために殺害する。この件をって仁左衛門の怒りを買い、井口源助の葬式の夜に仁左衛門に斬り殺された。
; 高瀬俵太郎
: 火付盗賊改方同心。安倍や山田からの信頼が厚く同心の中では最も登場が多い。
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; 辻蔵之助
: 仁左衛門(辻伊織)の実兄。かつて藤堂藩の武士として弟と共に仕えていたが、公金横領の濡れ衣を着せられる。妻子を連れて脱藩するが、間もなく藤堂藩の追手に襲われ妻子を殺されたという過去を持つ。
: 藤堂藩、特に自分を陥れた国家老・八木に復讐するために弟と合流するが、越後屋の盗みが失敗して足が付くと自ら仁左衛門の身代わりとなる。火盗改めの追手に自訴して捕らわれ、最期は市中引き回しの上、磔獄門に処される。その過去、態度に安倍は武士の志を見たと評す。
; 櫓の福右衛門([[小野武彦]])
: 盗賊の頭。第1話で雲霧に出し抜かれ、着任直後の安部式部に捕縛された盗人「暁の星右衛門」の兄弟。雲霧とは対的に殺しなど平然と行う盗人。星右衛門のこともあり、雲霧が松屋を狙っていると知るとこれを出し抜こうと企む。
: 松屋に潜入していた「山猫の三次」に近づき、金と女で彼を懐柔し、雲霧の計画を筒抜け状態にさせる。しかし、福右衛門の企みに気付いた雲霧の策で逆に出し抜かれてしまう。
: 雲霧の越後屋の計画に再び横槍を入れようと江戸へやってくる。しかし、盗人宿にいたところを仁左衛門に心臓を一突きに殺される。
; 松屋善兵衛([[神山繁]])
: 名古屋の豪商。雲霧が長年に渡って計画していた大仕事の標的。その金蔵は3重の扉やからくりに守られており、さすがの雲霧一味も難儀した。お千代扮する「千代姫」に惚れ、最終的に一万両という大金を盗まれるが、それよりも千代を失ったショックの方が大きく放心してしまった。
: 仁左衛門はこの仕事の成功をって一区切り付けて一味を解散し、信頼できる有能な部下のみで新たに一味を構成し直した。
; 越後屋善衛門([[草薙幸二郎]])
: 本願寺御用達の菓子屋で、裏では高利貸しも行っている豪商。雲霧一党として最後の仕事の標的。まだ幼い隠し子がおり、嫡子・由之助([[ひかる一平]])に代わって家や財産をそれに継がせたいと考えている。そのため、あと10年は現役で生きることを望み、引き込み役の富の市を名医として絶対の信頼を置く。