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カミオカンデが地下に設けられたのは、陽子崩壊時に放出されるニュートリノ以外の[[粒子]]の影響を避けるためである。ニュートリノはものを貫通する能力が高く、他の[[物質]]と反応することなく簡単に[[地球]]を抜けていってしまう。しかし、まれに他の物質と衝突することがある。カミオカンデは、このまれに起こる衝突を検出することで間接的に陽子崩壊を実証することを目的とした。
 
カミオカンデはニュートリノの衝突を検出するため、[[超純水]]をつかう。カミオカンデの内部には超純水がためられており、ニュートリノが水の中の[[電子]]に衝突したあとに、高速で移動する電子より放出される[[チェレンコフ放射|チェレンコフ光]]は青白く発光し、壁面に備え付けられた[[光電子増倍管]]で検出する。
 
チェレンコフ光を検出した光電子増倍管がわかると、計算によりどの方角からきたニュートリノによる反応かがわかるしくみになっている。[[1987年]][[2月23日]]、カミオカンデはこの仕組みによって、[[大マゼラン星雲]]でおきた[[超新星爆発]] ([[SN 1987A]]) で生じたニュートリノを偶発的に世界で初めて検出した。この功績により、[[2002年]][[小柴昌俊]]東大特別栄誉教授は、[[ノーベル物理学賞]]を受賞した。