「ざざむし」の版間の差分

削除された内容 追加された内容
誤字訂正
誤字訂正
1行目:
'''ざざむし'''とは、[[長野県]][[伊那市]]などで清流に住む[[カワゲラ]]、[[トビゲラ]]等の[[水生昆虫]]の[[幼虫]]を食用とするときの総称である。
 
「ざーざーした所にいる虫」というのが語源と言われている。かつて河川に水利ダムや砂防ダムがなかった頃はカワゲラの幼虫が主体だったと言われているが、現在、[[ざざむしの佃煮]]として市販されているものは、[[クロカワムシ]]とも呼ばれる[[ヒゲナガカワトビゲラ]]の幼虫が主である。ヒゲナガカワトビケラの幼虫は水中の[[プランクトン]][[デトリタス]]を巣の入り口に張った網で捕らえて食べるため、こうした餌がダムに蓄積された水の中で増えたことが、この種組成の入れ替わりの原因と考えられている。食用にしたときの味覚は、かつてのカワゲラが主体であったときよりヒゲナガカワトビケラが主体となった今日のほうが向上していると言われる。
 
漁期は寒中に設定されている。ざざむしを取るのに天竜川上流漁業協同組合では入漁料も必要となる。漁業として取る場合には、[[網]]により捕獲するが、個人的な漁では、石の裏にいるざざむしをピンセットで捕獲することも行われている。伊那市近辺では佃煮にして調理したものが同市の名物[[郷土料理]]となっている。