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'''合金'''('''ごうきん'''、'''Alloy''')とは、[[金属]]元素に、1種類以上の金属元素または[[非金属]]元素を意識的に添加することによって構成される物質のうち、金属的性質を持つものの総称である。【通常使用する金属はわずかな不純物を含む。しかし、意識的に添加しない不純物についてを合金元素としては考えない。】合金製造の目的は、単純な金属では引き出しえなかった性質が具現され特に鉄合金はその多彩な種類で他合金を圧倒し、[[鋼](](はがね)とも呼ばれる。
 
例えば、[[黄銅]]は[[銅]](金属元素)と[[亜鉛]](金属元素)の合金で、[[鋼]]は[[鉄]]を主体とした合金という意味がある。しかし鋼の場合、過剰あるいは僅少な[[炭素]]添加のものは歴史的に鋳鉄、純鉄と呼ばれる。鋼の原義は0.6mass%0.6mass%を中心にその前後の炭素量のものを鋼(刃金)と呼び、金属組織的にはマルテンサイト構造と呼ばれるものであったが、ステンレス鋼(「こう」と呼ぶ。単純に「鋼」であれば「はがね」と呼び、「~鋼」となっている場合「~こう」と呼ぶ。)が開発されるにあたり、炭素を必須とした合金以外でも鋼と呼ばれるようになった。しかしこれは鉄を主体とした合金であることには変わりなく、鉄含有量が50%50%以下になると、鉄が含有されているものでも鋼ではなく合金と呼ばれる。このように歴史的紆余曲折があり鋼の定義は難しいものになっている。
 
金属の[[固溶体]]や、[[金属間化合物]]なども合金の範疇に含まれる。主要成分元素の数が2つなら2元合金、3つなら3元合金、4つなら4元合金・・・と呼ぶ。主体となる金属によって、[[合金鋼]]、銅合金、ニッケル合金・・・と呼ぶ。合金の作製方法には、単純に数種類の金属を溶かして混ぜ合わせる[[鋳造]]法や、近年開発された[[ボールミル]]装置を使用した[[メカニカルアロイング]]などがある。合金の生成判断ができやすいようにと、さまざまな合金の[[状態図]]が作成されている。特に、鋼に関する[[Fe-C系状態図]]は有名である。