「地中貫通爆弾」の版間の差分

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また、イギリスは[[ロンドン]]地下に強固な[[防空壕]]を作り政府・軍[[司令部]]など重要施設を移したため、ドイツ軍は防空壕破壊用の地下貫通爆弾で空爆を行った。この地下貫通爆弾は鉄鋼弾頭がその重量の80%を占めており、地表および防空壕天井を貫通した後に炸薬が爆発するように作られていた。ドイツ軍の地下貫通爆弾が登場すると、イギリスは防空壕をさらに堅固なものに改装するなど、攻撃側と防衛側での競い合いが続いた。
 
第二次大戦後の[[冷戦]]時代には、硬目標に対しては[[核兵器]]を使用することが想定されていたため、通常弾頭と高い貫通能力を備えた航空爆弾は開発されなかった。しかし、[[湾岸戦争]]で核兵器を使用せずに地下施設を破壊する必要が生じ、当初はグランドスラムのような爆薬を多量に持つ兵器の使用が考慮されたが、結局、急ぎ新しい爆弾を設計・製造することになった。これによって、一般にバンカーバスターとして知られる[[GBU-28]]が作られた。この2トンの爆弾の他に、現在では若干小さいものも開発され、以降[[アフガニスタン戦争]]や[[イラク戦争]]でも用いられた。高空からの[[自由落下]]による高速度が利用されるが、[[ロケット]]で加速させるものも存在した。貫通能力が使用方法によって異なり、自由落下の場合に粘土層を30[[メートル|m]]、ロケットで加速した場合に鉄筋コンクリート壁を6.7m貫通したとされる。落下・貫通時の物理力に耐えるために弾殻は厚く、貫通距離が求められるものは弾体が細長くなる。
 
また、地下貫通爆弾の[[弾頭]]に核兵器を搭載したRNEP(Robust Nuclear Earth Penetrator)と呼ばれる兵器の開発計画が存在する。