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'''五十肩'''(ごじゅうかた、{{lang-en-short|frozen shoulder}})は、中高年に多く見られる肩の痛みと運動器系(整形外科的)[[制限をきたす疾患]]の一つ従来は[[肩関節腱板損傷]]の運動障害と、肩・首筋・上腕などの鈍痛を愁訴とするものの通称である。[[1960年代石灰性腱炎]]までは'''四なども含めて五十肩'''と呼ぶのが一般的あったが、現在近年では原因のあきらかな疾患五十肩含めない。すなわち、つぎの3条件を満たすものを五十肩と呼ぶことが多い<ref>社団法人全国柔道整復学校協会 監修 『柔道整復学・理論編』改訂第5版 南江堂、2009年 p.297</ref>
#肩に疼痛(痛み)と疼痛がある。
 
#患者の年齢が40歳以降である。
== 原因 ==
#明らかな原因がない。
肩関節を構成する筋肉群が損傷した結果、後日に拘縮(こうしゅく、ちぢむこと)と呼ばれる変化を来し、運動制限、特に挙上困難となる。進行すれば関節に負担がかかるため、骨・軟骨・靱帯・関節包をも悪くしてしまう。いわゆる使い痛みである。<br>
*原因疾患として
**[[腱板損傷]]・腱板断裂
**[[上腕二頭筋]]長頭腱炎
**[[石灰沈着性滑液包炎]]
**石灰沈着性腱板炎
**SLAP lesion
などがある。
 
== 症状 ==
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肩関節およびそれを構成する靭帯の問題で生活の中で起こりうる症状であり免疫性はないために、何回症状を起こしたとしても不思議なことではない。
 
五十肩の病態に関係するものとして以下のものがある。
[[鎖骨]]・[[上腕骨]]・([[肩甲骨]])・[[棘上筋]]・[[棘下筋]]・[[肩甲下筋]]
これらのものが問題を起こし病態を形成している。
 
=== 治療方法 ===
炎症期(初期の疼痛が強時期)は肩を無理に動かすことを避け、肩の保温を図る。拘縮期(拘縮が完成する時期)には温熱療法を行う。また、症状にあわせて[[ストレッチ]]やコッドマン体操(アイロン体操)を行う。拘縮が和らいできたら肩の運動を徐々に増やす<ref>社団法人全国柔道整復学校協会 監修 『柔道整復学・理論編』改訂第5版 南江堂、2009年 p.298</ref>。
急性期や、じっとしていても痛むとき、痛みが激しい時は、アイシングをする。慢性化してから(動かしたときにだけ痛む)は[[鍼|鍼治療]]、[[指圧]]、外科治療などに効果がある場合もある。
 
痛みのピークは数週間~1ヶ月前後で治まることもあるが、完治までは2年かかると言われている。リハビリに努める必要があり、これを怠ると腕の可動範囲が狭まったままとなる可能性がある。
 
五十肩は、[[腰痛]]、[[外傷性頸部症候群]]などとともに[[保険鍼灸マッサージ師会|健康保険で鍼治療が受けられる]]6つの疾患の一つである。
 
==出典==
<small>
<references />
</small>
 
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