「フェライト磁石」の版間の差分
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; ハード・フェライト
: [[磁性材料#硬磁性材料|硬磁性]]を示す強い[[磁性]]を持つ永久磁石であり、'''セラミック磁石'''とも呼ばれる。保磁力の違いで「等方性フェライト」と「異方性フェライト」に分けられる。異方性フェライトでは成形時に磁界中で加圧するので「容易磁化方向」が内部の結晶単位で揃う。
: 高い[[透磁率]]を持ち、[[セラミックス]]の磁石として知られる。残留[[磁束密度]] (Br) は0.4-0.45テスラ、[[保磁力]] (Hcj) は300 - 400kA/m(3,700 - 5,000[[エルステッド]])。
; ソフト・フェライト
: [[磁性材料#軟磁性材料|軟磁性]]を示し、外部磁界が加わると磁石となるが、外部磁界が無くなると磁力を失い元の状態に戻るもの。
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== 用途 ==
; ハ-ド・フェライト
: 安価でそれほど強力な磁力が求められないあらゆる用途で使用されている。通常のモーター用の磁石として最も一般的であり、特殊なものとしては、フェライトの粉をゴムやプラスチックに混ぜて固めた柔軟性のある[[ボンド磁石]]では、容易に切断することが可能なのが特徴。[[複写機]]や[[レーザープリンター]]にはボンド磁石製のトナードラムが使われている。粉末をテープに吸着させて[[磁気テープ]]として記憶媒体に使用されたが、ハードディスク・ドライブ
: [[ピップフジモト|ピップ]][[ピップエレキバン|エレキバン]](ピップエレキバンEXは除く)で使用されている磁石もフェライト磁石である。▼
▲:[[ピップフジモト|ピップ]][[ピップエレキバン|エレキバン]](ピップエレキバンEXは除く)で使用されている磁石もフェライト磁石である。
; ソフト・フェライト
: ソフト・フェライトは、[[コイル]]や[[変圧器]]、磁気ヘッドなどの電子部品の磁心や、コピートナーに使用されている<ref name = "モノづくり解体新書"/>。
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[[1930年代]]に[[日本]]の[[東京工業大学]]の[[加藤与五郎]]と[[武井武]]によって[[フェライト (磁性材料)|フェライト]]が発明されたことがきっかけで誕生し、[[1950年代]]に[[オランダ]]の[[フィリップス|フィリップス社]]によって工業化された。
一時期フェライト磁石の磁気特性はピークに達したように思われていたが、1990年後半、La-CoSr系M型フェライトの出現により、開発熱が再燃している。近年ではその磁気特性がBr=0.45 - 0.47テスラ、Hcj=300 - 450kA/mまで向上してきている。
== ハード・フェライトの属性 ==
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== ハード・フェライトの製造 ==
*# ボールミル中でスチールボールと共に上記の原料を回転させて、粉砕・混合する
*# 1,300℃程の回転釜に連続的に投入・取り出しを行い、10時間程の「仮焼」を行なう
*# 水とスチールボールと共にミキサータンクで「粉砕」を行なう
*# 乾燥後、粘結剤・潤滑剤を加えて混合する
*# 「成形」
*#
*#
*# 25 - 26時間、1,000{{℃}}前後で「焼成」する
*# 必要なら切削加工などの形状の整形を行なう
*# 0.002秒程度の強い磁力のパルスで「着磁」する<ref name = "モノづくり解体新書">日刊工業新聞社編 『モノづくり解体新書』 日刊工業新聞社 2007年10月28日初版第1刷発行 ISBN 9784526059490</ref>。
== 出典 ==
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