「ケインとアベル」の版間の差分
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== あらすじ ==
[[1906年]]4月16日、遠く離れた[[ポーランド]]と[[アメリカ合衆国]]で2人の男の子が誕生し
ポーランドの男は貧乏な[[罠]][[狩猟|猟師]]に拾われ実の子同然に育てられた。学校で優秀な成績を修めた彼は、やがてロスノフスキ男爵の子息レオン(実は腹違いの兄弟)の学友として男爵の城で教育を受けるようになった。
アメリカで生まれた男は生れ落ちたときから上流私立校への入学を予約するような上流界層の御曹司であった。
生誕地も境遇も全く異なる2人であったが不思議な因果で接点を持つようになった。
ポーランドに生まれたヴワデグは[[ポーランド・ソビエト戦争]]により実父ロスノフスキ男爵と親友のレオン、義姉フロレンティナ(初恋相手でもあった)を失う。彼自身もソ連の強制収容所に連行されるが、命からがら脱出に成功。大西洋を越えてアメリカ[[移民]]となる。渡米後は実父の形見の腕輪に刻まれた「アベル・ロスノフスキ男爵」の名を自らも名乗り、アメリカン・ドリームを体現するホテルチェーン経営者となる。
アメリカ・[[ボストン]]の銀行家の息子であるウィリアム・ケインは、[[タイタニック (客船)|タイタニック号]]事故による父親の死など家庭の不幸に見舞われつつも才覚を発揮し、アメリカでも有数の[[銀行]]の[[頭取]]になる。
両者に関わりのある人物(ホテル経営者。アベルにとっては雇用主であり、ホテル経営学の師匠的存在。アベルを気に入り娘婿にしたいと考えていた。ケインにとっては、経営陣に加わっていた銀行の融資先の一人)が大恐慌で銀行からの融資を打ち切られたことを苦に自殺してしまったこと、アベル自身もケインに融資を断られたことを機にアベルはケインに対して苛烈な報復を開始する。やがてケインも自分の行く手をことごとく阻むアベルを「不倶戴天の敵」と認識するに至る。
さらに、両者の息子と娘の恋愛し駆け落ちしてしまったため、二人の対立は深まっていく。
最終的には、一方であるケインに(アベルの手による)経済的破滅と死が訪れるまで、この対立は解消しなかった。2人の因果の全てが判明した結末には、大きなどんでん返しが仕掛けられている。
== 備考 ==
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