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'''ピーター・ラドウィグ・バーガー'''('''Peter Ludwig Berger'''、[[1929年]][[3月17日]] - )はアメリカの[[社会学|社会学者]]。ボストン大学名誉教授。[[トーマス・ルックマン]]との共著『現実の社会的構成』(1966年)で知られる。
 
== 来歴 ==
バーガーは[[オーストリア]]の[[ウィーン]]に[[ユダヤ系]]として生まれた。[[第二次世界大戦]]の直後に、[[国家社会主義ドイツ労働者党|ナチス]]から逃れるためにアメリカ合衆国に[[移民|移住]]した。[[1949年]]、ニューヨークの私立大学ワーグナー・カレッジを卒業。ニューヨークのニュースクール・フォー・ソーシャル・リサーチNew School for Social Researchに進学し、[[1950年]]にM.Aを取得、[[1952年]]にPh.D.を取得した。
 
[[1955年]]から[[1956年]]までドイツの都市[[バート・ボル]]のプロテスタント学校に勤務した後、1956年から[[1958年]]まで[[ノースカロライナ大学チャペルヒル校|ノースカロライナ大学]]助教授。1958年から[[1963年]]まで[[ハートフォード (コネチカット州)|ハートフォード]]神学校の助教授。その後、ニュースクール・フォー・ソーシャル・リサーチ、[[ラトガース大学]]、[[ボストンカレッジ]]の教授職を歴任した。[[1981年]]以降は[[ボストン大学]]教授として社会学と神学を教えた。[[1985年]]以降、同大学附属の経済文化研究所Institute for the Study of Economic Cultureにも勤務。世界各地の経済的発展と社会文化的変化の関係を包括的に研究している。
 
バーガーの作品はいわゆる[[現象学的社会学]]ないし[[理解社会学]]の思潮に属している。バーガーはこの考え方をニュースクール・フォー・ソーシャル・リサーチ時代に教授であった[[アルフレッド・シュッツ]]から学んだ。トーマス・ルックマンも当時の学友である。
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バーガーは1980年代後半までに、宗教(旧来のものもニューエイジ・ムーブメントも含む)はまだ健在であり、多くの場合以前よりかなり活発になっていることを公に認めるようになった。ただしバーガーは、[[多元論|多元主義]]と[[グローバリゼーション]]の進展によって個人の信仰のあり方が根本的に変化したため、宗教があらかじめ受け容れられているものから個人が探究し嗜好に応じて選択するものに変わったと述べている。
 
[[合理的選択理論]]に想を受けて、宗教的な「企業」(教会)と「消費者」(信仰する個人)の行動を説明しようとする宗教社会学の「新しいパラダイム」の勃興にも拘わらず、バーガーの思考は今日なお宗教社会学において多くの影響を保っている。代表的な研究者として、ボストン大学の同僚であるロバート・へフナーRobert(Robert HefnerHefner)、教え子であるマイケル・プレクホンMichael(Michael PlekhonPlekhon)、ナンシー・アママンNancy(Nancy AmmermanAmmerman)、愛弟子で[[ベイラー大学]]ドーソン政教研究所所員のクリストファー・マーシュChristopher(Christopher MarshMarsh)など。
 
== 主要著作 ==