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{{cleanup|date=2010年11月}}
[[画像:Firefox 2 ja.png|thumb|250px|ウェブブラウザの例([[Ubuntu]]6.10上で動作する[[Mozilla Firefox]]2.0日本語版スクリーンショット).]]
{{HTML}}
'''ウェブブラウザ'''('''インターネットブラウザ'''、'''WWWブラウザ''')とは、[[World Wide Web]]の利用に供する[[ブラウザ]]であって、[[ユーザーエージェント]]である。具体的には、[[ウェブページ]]を[[ディスプレイ (コンピュータ)|ディスプレイ]]や[[プリンター]]に出力したり、[[ハイパーリンク]]をたどったりするなどの機能がある。単に'''ブラウザ''' {{lang|en|(browser)}} と呼ばれることも多い。
 
== 出力形態 ==
出力形態によっていくつかに分類できる。
 
一般に、[[Internet Explorer]] (IE) ・[[Mozilla Firefox]] (Fx) などの、主に視覚表現として出力するものがよく見られ、これらは特に'''視覚的ブラウザ''' {{lang|en|(visual browser)}} と呼ぶことがある。これには[[Lynx (ウェブブラウザ)|Lynx]]や[[w3m]]などの[[テキストベース]]のものも含まれる。
 
ほかに[[音声合成]]器 {{lang|en|(speech synthesizer)}} による'''音声ブラウザ'''や、点字触覚のフィードバック装置 {{lang|en|(braille tactile feedback device)}} による'''点字ブラウザ'''などもある。
 
== 構造と機能 ==
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== 歴史 ==
[[File:WorldWideWeb FSF GNU.png|thumb|250px|right|[[NeXT]]上で動作する[[WorldWideWeb]]は1991年に登場し、最初のウェブブラウザとなった。<ref>{{cite web
; [[1990年]]11月 : [[ティム・バーナーズ=リー]]が最初のWebサーバとウェブブラウザを試作する。
|url=http://www.livinginternet.com/w/wi_browse.htm
; [[1991年]]2月 : バーナーズ=リーが開発したウェブブラウザである[[WorldWideWeb]]を[[インターネット]]に公開する。開発/動作環境は[[NeXT]]ワークステーションのため既にGUIを備えていたが、仕様上他機種への移植が困難であった。後にネットワークの"WWW"との混用を避けるため[[NEXUS|Nexus]]へと名称変更。
|title=Web Browser History
; [[1992年]] : Pei-Yuan Wei が [[X Window System]] 上で画像も混在表示できるウェブブラウザ [[ViolaWWW]] を開発。
|last=Stewart
; [[1993年]]6月 : [[イリノイ大学]]の[[米国立スーパーコンピュータ応用研究所|NCSA]]に所属していた[[マーク・アンドリーセン]]らが[[NCSA Mosaic|Mosaic]]を作る。それまで別々でしか扱えなかったテキストと画像を混在して表示できるようにしたのが普及のきっかけとなる。
|first=William
; [[1994年]]4月 : [[ジム・クラーク (事業家)|ジム・クラーク]]とMosaic開発者らによりモザイク・コミュニケーションズ設立。後に[[ネットスケープコミュニケーションズ]]と改称される。
|accessdate=5 May 2009
; 1994年12月 : ネットスケープコミュニケーションズ社がMosaic系ブラウザ[[Netscape Navigator (ネットスケープコミュニケーションズ)|Netscape Navigator]]1.0を発表する。
}}</ref>]]
; [[1995年]]8月 : [[マイクロソフト]]社が、Mosaicのマスターライセンスを持っていた[[Spyglass]]社よりライセンスを受け、入手した[[ソースコード]]を元にInternet Explorer(以下「IE」)1.0を開発し、公開する。
 
; [[1996年]]3月 : Netscape Navigator 2.0にJavaScriptおよびJavaの機能が搭載される。ブラウザの高機能化が始まる。
ウェブブラウザの歴史は1980年代末に遡り、それから様々な技術の基礎を築きあげた最初のウェブブラウザ、[[WorldWideWeb]]が[[ティム・バーナーズ=リー]]によって[[1991年]]に公開された。このブラウザは既存および新たなソフトウェアとハードウェアの色々な技術とともに寄せ集められていた。
; 1996年8月 : IE 3.0に[[JavaScript]], [[VBScript]]、更に[[Cascading Style Sheets|CSS]]の一部が実装される。ただし、CSSの実装はとても不完全なものであった。これ以降の、マイクロソフト社とネットスケープコミュニケーションズ社の間の熾烈な競争を俗に第1次[[ブラウザ戦争]]と呼ぶ。
 
; [[1997年]]6月 : Netscape Navigator 4.0にCSSの一部・JavaScript Style Sheets (JSS) ・[[ダイナミックHTML]]が実装されるが、不完全なものであった。
[[テッド・ネルソン]]と[[ダグラス・エンゲルバート]]はバーナーズ=リーのずっと前に[[ハイパーテキスト]]の概念を開発していた。この核となる部分はWorld Wide Webに合うのではないか、というエンゲルバートの提案にバーナーズ=リーは賛同した。
; 1997年10月 : 新たなレンダリングエンジンを搭載したIE 4.0が公開。より標準に近いCSS・ダイナミックHTML・[[Extensible Markup Language|XML]]処理機能などが実装された。同時に、マイクロソフト社は、同社の[[オペレーティングシステム|OS]]製品である[[Microsoft Windows|Windows]]と、IEとの統合を図った。これは、オンライン/オフラインを意識させない新しいコンピューティング環境の可能性を開いた。しかし、既に圧倒的なシェアを誇っていたWindowsと、IEを不可分にし同梱出荷することで、Windows上で動作するブラウザの市場では圧倒的にIEが有利になった。これは後に同社が独占禁止法違反で告訴されるもととなった。
 
; [[1998年]]3月 : ネットスケープコミュニケーションズは、開発中の次期Netscape Navigatorのソースコードを一般に公開し、その管理団体[[Mozilla Foundation|Mozilla Organization]]を設立。Mozilla Organizationは、このソースコードを元に[[オープンソース]]なブラウザ[[Mozilla Application Suite]]を開発することになった。
1993年に[[NCSA Mosaic]]が登場した。Mosaicは画像が扱える最初のウェブブラウザの一つであり、これによってウェブの利用者が激増するきっかけとなった。[[米国立スーパーコンピュータ応用研究所]](NCSA)のMosaicチームのリーダーであった[[マーク・アンドリーセン]]はその後まもなく[[ネットスケープコミュニケーションズ|ネットスケープ]]を設立し、Mosaicを汲む[[Netscape Navigator (ネットスケープコミュニケーションズ)|Netscape Navigator]]を1994年にリリースした。このブラウザは瞬く間に世界中のもっとも主流なウェブブラウザとなり、最盛期には全てのウェブにおいて9割もの利用率を占めた。
; 1998年7月 : それまで有償の製品であったNetscape Navigator 4.0が無償化された。
 
; [[1999年]]1月 : IE 5.0 が公開される。またMozilla Organizationのプロジェクトの遅滞や前記の同梱戦略により、この頃からIEのシェアはNetscape Navigatorを追い抜き、第一次ブラウザ戦争は収束していった。
これに[[マイクロソフト]]が反応し、1995年にMosaicの影響を大きく受けて[[Internet Explorer]]を開発した。このことが最初の[[ブラウザ戦争]]の引き金にもなった。マイクロソフトはInternet Explorerを[[Microsoft Windows|Windows]]に同梱させることで、[[オペレーティングシステム]]市場の優位性をウェブブラウザ市場にも引き継がせ、Internet Explorerにも力を持たせることができた。これによって2002年にはInternet Explorerの利用率はピーク時で95%を超えた<ref name="searchenginejournal.com">[http://www.searchenginejournal.com/mozilla-firefox-internet-browser-market-share-gains-to-74/1082/ Searchenginejournal.com]</ref>。2010年9月現在ではNet Applicationsによると利用率が60%程度とされており、Internet Explorerに対して否定的な傾向が示され続けている<ref name="browsershare">[http://marketshare.hitslink.com/browser-market-share.aspx?qprid=1 Hitslink.com]</ref>。
; [[2000年]]5月 : [[Mac OS X]]用のIEが発表された。
 
; 2000年7月 : IE 5.5 が公開された。
1996年に[[Opera]]が登場したが、利用者をあまねく獲得することはなく、2010年9月現在で2.4%と常にその前後の利用率となっている<ref name="browsershare" />。ただし、[[携帯電話]]のウェブブラウザ市場では最もシェアを伸ばしており、4000万台を超える端末に導入されている。また、いくつかの[[組み込みシステム]]向けにも登場しており、[[任天堂]]の[[家庭用ゲーム機]]である[[Wii]]がその一つである。
; 2000年11月 : ネットスケープコミュニケーションズは、MozillaをベースにNetscape 6.0を開発し、公開。
 
; [[2001年]]8月 : Netscape 6.1公開, IE 6.0公開。
1998年にNetscapeは[[Mozilla Foundation]]を旗揚げし、[[オープンソース]]として自由なブラウザ競争を提供しようと計画した。このブラウザは最終的に[[Mozilla Firefox|Firefox]]として展開された。Firefoxの開発がベータの段階でかなりのファンらによって発展させたことで、Firefox 1.0が2004年末期にリリースされてから間もなくFirefoxの全てのバージョンにおいて7.4%の利用率を獲得した<ref name="searchenginejournal.com" />。2010年9月現在では23%の利用率となっている<ref name="browsershare" />。
; [[2002年]]6月 : Mozilla 1.0が公開された。
 
; 2002年8月 : Netscape 7.0公開。
[[アップル インコーポレイテッド|アップル]]の[[Safari]]は2003年1月に初めてのベータ版が提供された。<!-- it has a dominant share of Apple-based Web browsing -->2010年9月現在の利用率は5.3%となっており、緩やかな上昇傾向を見せている<ref name="browsershare" />。採用しているレンダリングエンジンは[[WebKit]]と呼ばれ、アップルの[[iOS (アップル)|iOS]]、Googleの[[Android]]、Nokiaの[[S60]]、Palmの[[webOS]]などいくつかの携帯電話のプラットフォームでは標準的なものとなっている。
; [[2003年]]1月 : [[アップル インコーポレイテッド|アップルコンピュータ]]社は同社のコンピュータ製品における標準のウェブブラウザとして、従来のMac OS X版IEに代わって、[[KDE]]の[[KHTML]]と[[KJS]]をベースにした[[Safari]]を採用すると発表、ベータ版を公開した。オペラ・ソフトウェア社は[[Opera]] 7.0を公開した。
 
; 2003年6月 : Safari 1.0が公開された。ネットスケープコミュニケーションズがNetscape 7.1を公開。
直近でブラウザ市場に参入した著名なところとして、2008年9月に[[Google]]がWebKitを基にして開発した[[Google Chrome]]がある。成長が著しく、2010年9月現在では8%もの利用率を誇っている<ref name="browsershare" />。
; [[2004年]]11月 : Mozilla Firefox 1.0が公開された。この頃からIEの脆弱性の多さ、対応の遅さなどから世界中でFirefoxのシェアが拡大し始めるが、依然としてIEが9割近くのシェアを獲得している。この時期から第2次[[ブラウザ戦争]]と呼ばれるようになった。
; [[2005年]]4月 : RSSブラウザを内蔵したSafari 2.0が登場。後のマイナーアップデート版2.0.2で[[Acid2]]をクリアした初のウェブブラウザとなる。
; 2005年5月 : [[Netscape Browser]] 8.0公開。動作環境をWindows/英語に絞る形となっている。
; 2005年6月 : [[WebKit]](Safariのコア部分)がオープンソース化。
; 2005年9月 : Opera 8.5公開。これに伴い、Operaの無料使用の場合に表示されていた広告バナーが全廃され、完全無料となる。
; 2005年11月 : Mozilla Firefox 1.5公開。自動更新システムを搭載し、ドラッグ&ドロップによるタブの並べ替えをサポート。
; [[2006年]]6月 : Opera 9公開。[[Widgets]]機能の搭載、[[BitTorrent]]プロトコルへの対応など。
; 2006年10月 : Mozilla Firefox 2.0公開。
; 2006年11月 : IE7.0公開。タブブラウジングに対応。
; [[2007年]]10月 : Safari 3.0、[[Netscape Navigator 9]]公開。
; [[2008年]]2月 : Netscape最後となるバージョン9.0.0.6公開。
; 2008年3月 : Safari 3.1公開。
; 2008年6月 : Opera 9.5、Mozilla Firefox 3.0公開。
; 2008年9月 : [[Google]]、WebKitをベースにしたウェブブラウザとして[[Google Chrome]]を発表、ベータ版を公開した。
; 2008年11月 : Safari 3.2公開。フィッシング詐欺対策機能を追加。
; 2008年12月 : Google、Google Chromeの安定版 1.0.154.36 を公開。
; [[2009年]]3月 : IE8.0正式版公開。
; 2009年5月 : Google Chrome 2.0公開。
; 2009年6月 : Mozilla Firefox 3.5公開。<br>Safari 4.0公開。
; 2009年9月 : Opera 10.00 公開。<br>Google Chrome 3.0公開。
; [[2010年]]1月 : Mozilla Firefox 3.6公開。<br>Google Chrome 4.0公開。
; 2010年3月 : Opera 10.50公開。
; 2010年5月 : Google Chrome 5.0公開。
; 2010年6月 : Safari 5.0公開。
; 2010年7月 : Mozilla Firefox 4.0ベータ版が公開。UIの大幅な変更やJavaScriptの高速化などが行われる。
; 2010年9月 : Google Chrome 6.0公開。<br>Internet Explorer 9.0ベータ版が公開。
; 2010年10月 : Google Chrome 7.0公開。
 
== 推奨ブラウザ ==
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{{Commonscat|Web browsers}}
* [[ウェブブラウザの一覧]]
* [[ブラウザ戦争]]
* [[HTMLレンダリングエンジン]](レイアウトエンジンとも)
* [[ブックマーク]]
* [[ネットサーフィン]]
* [[タブブラウザ]]
* [[ツリーブラウザ]]
* [[ラインモードブラウザ]]
* [[World Wide Web]] (Web)
* [[HyperText Markup Language]] (HTML)
* [[Extensible Markup Language]] (XML)
* [[Extensible HyperText Markup Language]] (XHTML)
* [[Webサーバ]]
* [[Webアプリケーションサーバ]]
* [[ブラウザクラッシャー]]
* [[推奨ブラウザ]]
 
* [[ブラウザ戦争]]
== 出力形態 ==
* [[2ちゃんねるブラウザ]]
{{Reflist}}
* [[ウェブユーザーインターフェース]]
 
== 外部リンク ==