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{{旧約聖書}}
『'''ヨベル書'''』
== 起源 ==▼
▲== 起源 ==
研究者によれば、『ヨベル書』は[[紀元前2世紀]]代に[[ユダヤ人]]の手によって書かれたと推定されている。原本は[[ヘブライ語]]で書かれていたのだが、現在のところ完全な形で残っているのは[[ゲエズ語]]に翻訳された写本のみである。ゲエズ語の『ヨベル書』は[[エチオピア・ユダヤ教徒]]、並びに[[エチオピア正教会]]の正典『[[オリット]]』(旧約聖書のゲエズ語訳)の一文献として組み入れられている。また、ヘブライ語によるオリジナルの断片がクムランの[[死海文書]]群の中から多数発見されたことにより、同書が[[エッセネ派]]には受け入れられていたことが知られるようになった。
== 内容 ==
『ヨベル書』の体裁は、[[シナイ山]]において大天使が[[モーセ]]の前に現れ、『創世記』に記された[[天地創造]]から[[族長時代]]の末期までの経緯を懐述するという形がとられている。また、その間に起きたすべての出来事の具体的な時期にまで触れられており、それは天地創造の年を基準にしている。ただし、ユダヤ人社会で用いられている[[ユダヤ暦]]とは異なっている。
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== ユダヤ教に与えた影響 ==
『ヨベル書』では、『創世記』では語られなかった過去の出来事が大天使によって啓示され、さらには[[神学]]的な解釈が加えられている。よって死海文書の発見以降、エッセネ派の活動や思想に関しての様々な角度からの見解が提出されるようになった。その分野は広範囲に及んでおり、同書は聖書朗誦に関するエッセネ派の流儀についても教えてくれる。また、なぜ[[アブラハム]]が祖父伝来の偶像を破壊して生まれ故郷を捨てたのかについて語られているのだが、この箇所は、それまでは『[[ベレシート・ラッバー]]』における注釈として知られていたのであった。
== その他 ==
『ヨベル書』についての研究は長年なおざりにされてきた。旧約聖書外典の研究自体が禁じられていたこともあり、かけがえのない多くの資料が失われてしまっている。同書の研究が本格的になったのはやっと[[19世紀]]になってからのことである。
== 関連項目 ==
* [[外典]]
* [[エチオピア正教]]
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* [[死海文書]]
* [[ユダヤ暦]]
<!--''2008/01/31 14:10 UTC [[:he:ספר היובלים]]より翻訳。-->
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[[Category:外典]]
[[Category:旧約聖書]]
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