「静脈注射」の版間の差分

削除された内容 追加された内容
Tanadesuka (会話 | 投稿記録)
m cat:読み
Sushi (会話 | 投稿記録)
m タコ管→チャンバー
2行目:
'''点滴静脈注射'''('''てんてきじょうみゃくちゅうしゃ'''、drip infusion)とは、[[静脈]][[注射]]の一種であるが、注射器を用いずに、大量の薬液あるいは輸血血液等を長時間かけて体内に注入する方法である。単に'''点滴'''と俗称される。また、そのための医療器具である'''点滴装置'''も「点滴」と呼ばれることがある。
 
点滴装置は、[[ガラス]][[瓶]]或いは[[合成樹脂]]製バッグに無菌的に充填された薬液と、患者の静脈に刺入された[[針]]が、'''点滴ライン'''或いは'''点滴セット'''などと称される専用のチューブで繋がれたものより成る(組み立てる順番は後述する)。静脈血であっても相応の血圧が存在するので、圧力かけることで血液の逆流を防ぐために薬液を高い位置に吊す必要がある。少量ずつ注入することにより、[[薬剤]]血中濃度を不必要に高くすることなく多量の薬剤を投与することや、24時間持続的に[[薬理作用]]を保った血中濃度を維持することが可能である。点滴ラインの途中には「タコ管チャンバー」と呼ばれる太くなった箇所があり、ここに薬液が滴下される([点滴]という呼称はここから来ている)ことにより、薬液中の微小な気泡が除去されると共に時間当たりの注入量(=注入速度)を測ることができる。注入速度は「ローラークレンメ」という[[ころ]]状の部品でチューブを圧迫し、狭窄させることによって調節するが、微量且つ長時間の持続点滴が要求される場合などは[[輸液ポンプ]]が用いられる。
 
薬液の容器が空になった時点で点滴が終了し、刺入した針を抜去してしまう場合は、'''翼状針'''という、体表に固定しやすくするための翼([[ポリ塩化ビニル]]製)が付いたものを用い、容器・点滴ライン・翼状針を全て組み立てて中に薬液を通してから針を刺す。点滴を持続する場合には、'''留置針'''(通常の注射針に[[テフロン]]製の外筒を付けたようなもので、刺入後に金属の針を抜くと、注射針に似た形の外筒のみが静脈に留置される)を用い、これを留置した後で容器+点滴ラインを接続する。