「トレーリングアーム式サスペンション」の版間の差分

削除された内容 追加された内容
Fsfawer444 (会話 | 投稿記録)
注意云々は不要
NSX GT-1 96 (会話 | 投稿記録)
m編集の要約なし
1行目:
トレーリングアーム式サスペンション(とれーりんぐあーむしきサスペンション)とは、スイングアームを用いた自動車の[[サスペンション]]形式のひとつで、スイング軸([[ピボット]])が[[車軸]]の前にあることから「トレーリング」の名が付いている。なお、[[トーションビーム式サスペンション]]などの[[車軸懸架]]をカタログ上で「トレーリングアーム式」と記述する場合もある。
 
== 概要 ==
[[独立懸架]]の形式としては長い歴史を持ち、組み合わされる[[ばね]]はコイル、[[トーションバー]]、[[空気バネ|空気]]が一般的。[[マルチリンク式サスペンション|マルチリンク]]や[[ダブルウィッシュボーン式サスペンション|ダブルウィッシュボーン]]とは異なり、アームと[[ハブ (機械)|ハブ]]とは剛結である。
 
[[フォルクスワーゲン・タイプ1]]とその派生車のフロントサスペンションは、[[トーションバー]]スプリングの取り付けに工夫を凝らした上下二段のトレーリングアームをもったダブルトレーリングリンク式で、この場合、リンクとハブは自由に動く。
 
スイング軸と車軸がほぼ平行のものはフルトレーリングアームとも呼ばれ、主に[[前輪駆動]](FF)車の後輪に用いられる。スイングの軌跡から、ストローク時のトーとキャンバー変化がほとんどないが、車体[[ロール]]時には左右共に同じ方向のキャンバー角となる。
 
駆動輪に用いる場合、[[ドライブシャフト]]の屈曲や伸縮が少なくなるよう、スイング軸を水平方向に偏向させる。これは[[セミトレーリングアーム]]と呼ばれ、ダイアゴナル[[スイングアクスル式サスペンション|スイングアクスル]]に比べ、スイング軸の角度は少ない(車軸に近い)。ストローク時のスイングの軌跡から、トーとキャンバーの変化が大きい。トーはバウンド(縮み)・リバウンド(伸び)側ともに内向き(トーイン)となり、安定方向に作用する。キャンバーは 1[[重力|G]] (静止状態)から縮むとネガティブ(ハの字)、伸びるとポジティブ(Vの字)となり、車体ロール時のタイヤの接地性を上げる効果があるが、横G限界での挙動変化はやや大きい。[[1950年代]]以降、[[欧州車|欧州]]や[[日本車|日本]]の上級[[後輪駆動]](FR)車の後輪に用いられてきたが、その後、自動車の速度の向上と重量の増加による高エネルギー化に伴い、[[ダブルウィッシュボーン式サスペンション|ダブルウィッシュボーン]]、さらに[[マルチリンク式サスペンション|マルチリンク]]に取って代わられた。
 
<gallery>
Image:Axle - Trailing arm 42.gif|トレーリングアーム
Image:Axle - Trailing arm 41.gif|トレーリングアーム<br />[[ルノー・4]] / [[ルノー・5]]のリアサスペンション<br />横置きされた[[トーションバースプリング]](橙色)の重なりを防ぐため左右で[[ホイールベース]]が異なる
Image:Axle - Semi trailing-arm 23.gif|セミトレーリングアーム
</gallery>