削除された内容 追加された内容
m カテ追加
編集の要約なし
12行目:
この'''グラウコス'''は、ギリシア神話の海神である。アンテドーニオスの子で<ref>パウサニアス、10巻4・7。</ref>、もとは[[ボイオーティア]]のアンテドーンの漁師だったが、[[薬草]]を食べて人々に[[予言]]をする海の神になったとされ<ref>パウサニアス、9巻22・7。</ref>、その姿は青緑色のひげと長い髪、水色の腕、魚の尾を持った姿をしているという<ref>オウィディウス『変身物語』13巻。[[プラトン|プラトーン]]『[[国家 (対話篇)|国家]]』611Dも参照。</ref>。
 
[[オウィディウス]]の『[[変身物語]]』によると、アンテドーンの浜辺に人の来ない草原があり、漁から帰ってきたグラウコスがたまたまその草原に座って獲れた魚を数えていると、草原に置いた魚たちが地面の上を飛び跳ねて、みな海に逃げていった。それを見たグラウコスは不思議に思い、草が原因と思って口に入れると、途端に海への憧れが押さえられなくなり海に飛び込んだ。すると海の神々はグラウコスを海神として迎え入れ、グラウコスは[[オーケアノス]]と[[テーテュース]]によって人間の部分を洗い流され、神として生まれ変わった。後にグラウコスは[[スキュラ]]に恋をしたが、拒絶されたため[[魔女]]の[[キルケー]]に相談した。するとキルケーはグラウコスに恋をしてしまい、グラウコスに言い寄った。しかしグラウコスはこれを拒絶したため、怒ったキルケーはスキュラが好んでやって来る淵に毒を注いで[[魔法]]をかけ、知らずに淵にやって来たスキュラは水に入って醜い怪物と化したという<ref>オウィディウス『変身物語』13~14巻。ヒュギーヌス、199。</ref>。
 
== シーシュポスの子 ==