「アルビノーニのアダージョ」の版間の差分

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この作品は、[[トマゾ・アルビノーニ]]の『ソナタ ト短調』の断片に基づく編曲と推測され、その断片は[[第二次世界大戦]]中の[[連合国 (第二次世界大戦)|連合軍]]による[[ドレスデン空襲]]の後で、旧ザクセン国立図書館の廃墟から発見されたと伝えられてきた。作品は常に「'''アルビノーニのアダージョ'''」や「アルビノーニ作曲の[[ト短調]]のアダージョ、ジャゾット編曲」などと呼ばれてきた。しかしこの作品はジャゾット独自の作品であり、原作となるアルビノーニの素材はまったく含まれていなかった<ref>Letter from the Saxon State Library (consultant Marina Lang), 24 September 1990, reproduced in facsimile by Wulf Dieter Lugert and Volker Schütz, „Adagio à la Albinoni“, Praxis des Musikunterrichts 53 (February 1998), pp. 13–22, here 15.</ref>。
 
== 大衆文化におけるアダージョの利用 ==
雄渾多感な旋律と陰翳に富んだ和声法ゆえの親しみやすい印象から広まり、クラシック音楽の入門としてだけでなく、ポピュラー音楽に転用されたり、BGMや映像作品の伴奏音楽として利用されたりした。
 
日本や欧米で[[葬儀]]のとき最も使われている曲の一つである。[[ドアーズ]]のアルバム『[[アメリカン・プレイヤー]]』収録の「友人同士の宴」では、『アルビノーニのアダージョ』の編曲と思しき楽曲に乗せて[[ジム・モリスン]]が詩の朗読を行なっており、[[イングヴェイ・マルムスティーン]]の『イカロス組曲』作品4は、もっぱら『アルビノーニのアダージョ』を下敷きにしている。[[DJティエスト]]([[:en:Tiësto|Tiësto]])はアルバム『Parade of the Athletes』(2004年[[アテネオリンピック (2004年)|アテネオリンピック]]開会式に使用され、日本選手団入場の際にかかっ流れていた)において、『[[弦楽のためのアダージョ|バーバーのアダージョ]]』とともに『アルビノーニのアダージョ』を用いた。[[ルネッサンス_(バンド)|ルネッサンス]]は、『アルビノーニのアダージョ』に歌詞をつけて「Cold is Being」という曲にしている(アルバムTurn of the Cardsに収録)
 
[[オーソン・ウェルズ]]の[[1962年]]の映画『審判』(''The Trial'' )や[[ルドルフ・トーメ]]([[:de:Rudolf Thome|Rudolf Thome]])監督の[[1970年]]の『''Rote Sonne'' 』、『ローラーボール』([[1975年]]制作版)や[[メル・ギブソン]]主演の[[1981年]]『誓い』(''Gallipoli'' )といった[[映画]]の伴奏音楽ないしはテーマ曲として利用されている。