削除された内容 追加された内容
加筆
124.213.135.30 (会話) による ID:35379585 の版を取り消し
2行目:
'''一夫一婦制'''(いっぷいっぷせい)は、[[結婚]]において、一人の男性と一人の女性による組合せのみを認める、社会、もしくは法律上の制度。
 
<!--==起源==
[[キリスト教]]社会の教義から発生したものとされる。一人の男([[アダム]])から一人の女([[エバ]])が生れたのであるから、一人の男には一人の女しか許容されるべきではないとの考え。
-->
 
==生物学的意義==
<!--ヒト以外の動物にも一夫多妻制は確認されており、一夫多妻制や乱婚制との関係は、生物学的には雄(男性)の雌(女性)への繁殖投資の有無と深く関係していると考えられている。 -->
 
一夫一婦制を営む動物は、配偶関係にある雌に対して保護や食物の供給をおこなうものが多い。それを通じて投資を行い、雌の繁殖活動を助けることによって、自らの遺伝子を持つ子孫をより多く残す繁殖戦略をとるものと考えられる。つまり、より多くの雌と配偶関係を持つことによってより多くの子孫を残すのではなく、特定の雌に対して資源の投資を行うことで、その雌との間に生まれた子孫をより確実に成長させようとしているわけである。このような[[繁殖戦略]]を取る動物には雄も子育てにおいて給餌を行う種類の[[鳥類]]が代表的なものとして挙げられる。
20行目:
ヒトの社会は基本的に男性が女性とその子供に対して社会的、経済的な保護を投資として与える構造を持っているので一夫一婦制的な繁殖システムを持つ傾向にあるが、歴史的にみると一夫多妻制が普通であった時代や地域も多いし、一妻多夫制の社会すらも知られている。一夫多妻制が成り立つひとつの要因は、ヒトの社会の複雑な構造によって社会的地位や経済的地位の差が生まれ、個々の男性に集積される資源の量に大きな幅が生まれることが挙げられる。そのため、多量の資源を集積した男性には複数の女性とその子供への投資が可能になり、一夫多妻制が実現されるようになるのである。
 
また、外部社会との間の戦争状態が長く続いている社会では、戦死によって男性が少なくなるために一夫多妻制が女性保護の観点から推奨されるケースがある。例えば初期のイスラム社会([[イスラム帝国]])ではイスラム勢力の征服戦争によってイスラム教徒男性の戦死者が多かった。そのため、イスラム法ではイスラム以前の無制限の一夫多妻制に、4人までという人数制限と、すべての妻を平等に扱うという掟によって一定の制約を与えた上で、聖戦によって生じた寡婦を既婚者が娶(めと)ることを推奨した。また、外部社会との間の戦争状態が長く続いている社会では、戦死によって男性が少なくなるために一夫多妻制が女性保護の観点から推奨されるケースがある。例えば初期のイスラム社会([[イスラム帝国]])ではイスラム勢力の征服戦争によってイスラム教徒男性の戦死者が多かった。そのため、イスラム法ではイスラム以前の無制限の一夫多妻制に、4人までという人数制限と、すべての妻を平等に扱うという掟によって一定の制約を与えた上で、聖戦によって生じた寡婦を既婚者が娶(めと)ることを推奨した。
<!--
 
 
[[生物学]]的見地から見れば、もっとも非効率的な生殖制度である。これは、主に三つの理由が挙げられる。
*妻が妊娠している間、優れた[[遺伝子]]を持った夫(男性全体を表すわけではない)は有効な生殖活動を制限されるため
*男女比がほぼ1:1であるため、劣った遺伝子を持つ男性も女性を得ることが容易であり、人類全体から見ると劣った遺伝子が多く存在することになるため
*優れた遺伝子をもった女性(男性)は、必ずしも優れた遺伝子をもった男性(女性)と結婚できるとは限らないため、劣った遺伝子が多く残るため
-->
 
== 参考文献 ==
36行目:
*[[一妻多夫制]]
*[[集団婚]]
*[[類塾]]
 
[[Category:結婚]]