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== 技術 ==
[[硫酸|希硫酸]]や[[シュウ酸]](蓚酸)などを処理浴に用いて、アルミニウムを陽極として[[電気分解]]することにより、アルミニウムの表面を電気化学的に酸化させ、[[酸化アルミニウム]]Al<sub>2</sub>O<sub>3</sub>(アルミナとも言う)の酸化皮膜を生成させる。ホウ酸など、酸化アルミニウムの溶解力の低い酸を用いてバリヤー皮膜と言う数十nm~数百nmの薄い酸化層を形成する法もあるが、一般的には蜂の巣状に溶解する孔(ポーラスという)を作り、って数μmから数十μmの多孔質皮膜を形成した後それを沸騰水または酢酸ニッケルなどの高温水溶液、加圧水蒸気により水和する事でβアルミナ化する事により、孔壁を水和膨張させる事により孔を封じ(封孔処理という)、耐食性を向上させたものが製品化され技法が一般的であに用いられている。封孔処理には、化学反応による不活性化、高分子などにより孔を埋める様な封孔処理方法もある。
 
多孔質皮膜の特性を利用して、ポーラスに金属塩や有機染料などを吸着させて着色することも可能である。また、ポーラス内に電気化学的に金属などを析出させて着色する二次電解、三次電解と言うカラーアルマイトもある。アルミサッシなど、腐食環境で使用される部材においては、一般的に封孔処理しない状態で電着塗装を施した「陽極酸化塗装複合皮膜」(JIS H8602参照)が用いられるのが一般的となっている。
 
現在、アルマイトの電解液には硫酸用いられるのが一般的主流であるが、蓚酸などの有機酸やクロム酸、リン酸なども用いらが使わていることもある。ホウ酸浴などで比較的厚いバリヤー皮膜は、絶縁被膜としてコンデンサーなどにいられている例がある。
 
特別な処理条件により得られた、硬く厚い皮膜は「硬質アルマイト」と呼ばれる(JIS H8603「アルミニウム及びアルミニウム合金の硬質陽極酸化皮膜」に規定されている)。