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'''アイソスピン''' ({{lang|en|isospin}}) は[[クォーク]]の持つ[[量子数]]の一つである。[[陽子]]と[[中性子]]は質量などの性質が似ているが、これは同種粒子が異なる状態をとっているものと考えたことから始まる。
'''アイソスピン''' ({{lang|en|isospin}}) は、[[クォーク]]の持つ[[量子数]]の一つである。
 
== 概要 ==
この立場に立って考えると、アップクォーク(u)とダウンクォーク(d)は本来、1つの粒子qの[[電荷]]が異なる状態と見なすのが自然と見なせる。
[[素粒子物理学]]において、アイソスピンは[[強い相互作用]]に関連する[[量子数]]である。
 
'''isospin'''(アイソスピン)という語は、'''isotopic spin'''(同位体のスピン)から由来するが、これは[[核子]]の数が異なる[[原子核]]を意味する'''isotope'''([[同位体]])と紛らわしい。<!--対照的に、アイソスピンの回転は核子の数を維持する。-->原子核物理学者は、'''isobaric spin'''(同重体のスピン)の言い回しを好む。この語は、実体をより正確に言い表している。
 
アイソスピン対称性は、[[バリオン]]および[[中間子]]の相互作用においてより広く見られる[[フレーバー対称性]]の部分集合である。アイソスピン対称性は、素粒子物理学において重要な概念を保持している。歴史的にこの対称性を詳細に吟味してきたことが、[[クォーク]]の発見および理解、また[[ヤン=ミルズ理論]]の発展へと直接つながっている。
 
[[弱アイソスピン]]は、アイソスピンと類似しているが、混同してはならない。弱アイソスピンは、全ての世代における左巻き粒子のクォークと[[レプトン]]二重項を結合する[[弱い相互作用]]の[[ゲージ対称性]]である。例えば、[[アップクォーク|アップ]]および[[ダウンクォーク]]、[[トップクォーク|トップ]]および[[ボトムクォーク]]、また[[電子]]および[[電子ニュートリノ]]の結合に関与する。反対に、(強)アイソスピンはアップおよびダウンクォークのみを結合する。これは、両方の[[カイラリティ]](左巻きおよび右巻き)に作用し、大局的対称性である(ゲージ対称性ではない)。
 
== 詳細 ==
'''アイソスピン''' ({{lang|en|isospin}}) は[[クォーク]]の持つ[[量子数]]の一つである。[[陽子]]と[[中性子]]は[[質量]]などの性質が似ているが、これは同種粒子が異なる状態をとっているものと考えたことから始まる。
 
この立場に立って考えると、[[アップクォーク]] ({{粒子の記号|u}}) [[ダウンクォーク]] ({{粒子の記号|d}}) は本来、1つの粒子qの[[電荷]]が異なる状態と見なすのが自然と見なせる。
 
[[場]]、u(x)とd(x)を1組の行列として表すと、
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である。
 
== 関連項目 ==
また、[[ハドロン]]に共通する法則として、
* [[弱アイソスピン]]
 
が成立し、これを'''* [[中野・西島・ゲルマンの法則'''という。]]
:電荷 = アイソスピンの成分 + [[超電荷]]/2
<!--
 
== 脚注 ==
が成立し、これを'''中野・西島・ゲルマンの法則'''という。
-->
== 外部リンク ==
* [[Image:Queryensdf.jpg]] '''[http://www-nds.iaea.org/queryensdf Nuclear Structure and Decay Data - IAEA ]''' [[核種]]のアイソスピン
 
{{DEFAULTSORT:あいそすひん}}
[[Category:量子数]]
[[Category:素粒子物理学]]
 
[[ca:Isospín]]