「レーザーポインター」の版間の差分

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レーザー光は、光線の持つエネルギーが拡散せずに遠距離にまで届く事から、目に光線が入った場合に[[網膜]][[細胞]]がそのエネルギーの影響を受けて破壊されたり、[[神経]]系に過剰な負荷を与えて[[頭痛]]を起こすケースが報告されている。網膜が損傷した場合に、[[視力]]が極端に低下したり、失明する場合もある。光源から何かの物体(鏡・光沢のある金属表面などは除く)に当たった後であれば、物体表面で光が乱反射されるために問題は無いが、危険であるため光源からの光を直接、または鏡などからの反射光を目に受けてはいけない。
 
現在では、出力別にクラス別けを行い、一般に文具店等で販売されるクラス1レーザーポインター(小規模なプレゼンテーションなどで利用される物)では100秒間見続けても問題無いと言われているが、状況によってはこの出力によっても視力低下の危険性が警告されている。また業務用(会議場やホールなどで利用する物)のクラス2レーザーポインターは0.25秒以上直接目に入ると危険であるとされる。なおこれらは瞬きや反射的な動作で失明などの危険を回避できるが、見る側の体質的な問題もある。
 
一般に販売されるレーザーポインターは安全基準を満たした上で、'''PSCPSCマーク'''(消費者の生命や身体の安全を守ることを目的とした国による安全規制を満たしている事を証明するマーク・菱形の中にPSCの三文字がある)の添付許可を受け、これを商品に添付しなければならない。これに違反すると販売者は[[消費生活用製品安全法]]によって罰せられる。逆に消費者からすれば、このマークが付いていない製品は注意すべきであると思われる。
 
以前は[[玩具]]店や[[ゲームセンター]]の[[プライズゲーム]]でも人気のある商品だったが、中には出力が大き過ぎる危険な製品も含まれ、事故が多発([[レーザーポインター#主な事件・騒動|以下記事参照]])したため、近年では不用意に児童に持たせるべきではないとされ、都道府県によっては[[有害玩具]]に指定している地域もある。
 
今日では安全性を重視しながらも、従来より人気のある商品であったレーザーポインターを店頭に置きたいと考える玩具店では、クラス1レーザポインター等の出力が制限された物を置くケースも見られ、現在玩具店等の店頭にあるこれら機器は、ほぼ全てクラス1レーザーポインターであると思われるが、一部には無認可の輸入製品を(単に廉い等の理由で)知らずに置いてしまうなどの可能性もある他、基準を満たしている製品でも、網膜細胞が特に過敏な人に対しての安全性といった面で、基準の有効性を疑問視する向きもある。
 
===日本の安全基準(JISに拠る)===
;クラス1 : 100秒間瞬きせずに直視しても問題無いとされる。光線の波長によって出力制限が異なる。概ね0.2mW(単位:ミリ[[ワット]])前後の出力。前出の'''PSCPSCマーク'''添付対象。
;クラス2 : 0.25秒間未満の直視は問題無いとされる。1mW未満の出力。
 
これより上の出力を持つ製品も、大会議場向けなどに存在するが、これらは一般には販売されていない。しかし日本国外では表示が異なるため、外国製品には注意が必要である。