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{{出典の明記|date=2011年3月}}
'''胚葉'''(はいよう、[[英]]:Germ layer)とは、[[多細胞動物]]の初期[[胚]]において、[[卵割]]によって形成される多数の細胞が、しだいに規則的に配列してできる、各上皮的構造のことである<ref name='I-bio-dic'>{{Cite book|和書
|year = 1996
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==胚発生==
[[Image:Gastrulation.png|thumb|300px|二胚葉動物の[[原腸]]陥入:(1)[[胞胚]](2)[[原腸胚]]から胚芽層の形成。外胚葉細胞(オレンジ)の一部は内側に移動して内胚葉(赤)を形成する。]]
[[受精卵]]は[[体細胞分裂]]により、まず胞胚というボール状の細胞塊になる。この表面の一部がくぼみ(原腸陥入)、陥入した部分は原腸となる。この段階を原腸胚という。こうして細胞の外側と内側(原腸側)の違いができ、外側が外胚葉、内側が内胚葉となる。
 
==外胚葉==
外胚葉は[[皮膚]]の表皮や男性の尿道末端部の上皮、[[毛髪]]・[[爪]]・[[皮膚腺]](含む[[乳腺]]・[[汗腺]])、[[感覚器]](口腔・咽頭・鼻・直腸の末端部の上皮を含む、[[唾液腺]])などを形成する。外胚葉の一部は発生過程で溝状に陥入して[[神経管]]を形成し、[[脳]]や[[脊髄]]などの[[中枢神経系]]の[[ニューロン]]や[[メラノサイト]]などの元にもなる。また[[末梢神経系]]も形成する<ref>http://www.tmd.ac.jp/artsci/biol/textbook/cellbiol8.ppt</ref><ref name="発生生物学講義ノート">http://www.tuat.ac.jp/~flylab/Development/Development2.htm</ref><ref name="胚葉の分化">http://plaza.umin.ac.jp/~aqua/muscle/muscle22-24.html</ref>
{{出典の明記|section=1|date=2011年3月}}
外胚葉は[[皮膚]]の表皮や男性の尿道末端部の上皮、[[毛髪]]・[[爪]]・[[皮膚腺]](含む[[乳腺]]・[[汗腺]])、[[感覚器]](口腔・咽頭・鼻・直腸の末端部の上皮を含む、[[唾液腺]])などを形成する。外胚葉の一部は発生過程で溝状に陥入して[[神経管]]を形成し、[[脳]]や[[脊髄]]などの[[中枢神経系]]の[[ニューロン]]や[[メラノサイト]]などの元にもなる。また[[末梢神経系]]も形成する。
 
==内胚葉==
内胚葉ははじめ扁平な細胞からなり、しだいに柱状構造を造る。これが[[食道]]から[[大腸]]までの[[消化管]](口腔・[[咽頭]]や[[直腸]]の末端部を除く)となる。また内胚葉は消化管のほか[[肺]]、[[甲状腺]]、[[膵臓]]、[[肝臓]]などの器官の組織、消化管に開口する分泌[[腺]]の細胞、[[腹膜]]、[[胸膜]]、[[喉頭]]、[[耳管]]や[[気管]]・[[気管支]]、[[尿路]]([[膀胱]]、[[尿道]]の大部分、[[尿管]]の一部)などを形成する<ref name="発生生物学講義ノート"/><ref name="胚葉の分化"/><ref>http://www.nibb.ac.jp/event/seminar_detail.php?no=328</ref><ref>http://www.biol.se.tmu.ac.jp/labo.asp?ID=devpro</ref>
{{出典の明記|section=1|date=2011年3月}}
内胚葉ははじめ扁平な細胞からなり、しだいに柱状構造を造る。これが[[食道]]から[[大腸]]までの[[消化管]](口腔・[[咽頭]]や[[直腸]]の末端部を除く)となる。また内胚葉は消化管のほか[[肺]]、[[甲状腺]]、[[膵臓]]、[[肝臓]]などの器官の組織、消化管に開口する分泌[[腺]]の細胞、[[腹膜]]、[[胸膜]]、[[喉頭]]、[[耳管]]や[[気管]]・[[気管支]]、[[尿路]]([[膀胱]]、[[尿道]]の大部分、[[尿管]]の一部)などを形成する。
 
==中胚葉==
原腸陥入時に外胚葉の一部が内胚葉の誘導により中胚葉となる。中胚葉が進化したことにより、複雑な器官が発達し、体腔も成立した。体腔内に形成された器官は体壁と独立に発達することができる一方、体液により保護されることとなった。中胚葉は[[体腔]]およびそれを裏打ちする[[中皮]]、[[筋肉]]、[[骨格]]、皮膚[[真皮]]、[[結合組織]]、[[心臓]]・[[血管]]([[血管内皮]]も含む)、[[血液]](血液細胞も含む)、[[リンパ管]]や[[脾臓]]、[[腎臓]]および[[尿管]]、[[性腺]]([[精巣]]、[[子宮]]、性腺上皮)となる<ref name="発生生物学講義ノート"/><ref name="胚葉の分化"/>
{{出典の明記|section=1|date=2011年3月}}
原腸陥入時に外胚葉の一部が内胚葉の誘導により中胚葉となる。中胚葉が進化したことにより、複雑な器官が発達し、体腔も成立した。体腔内に形成された器官は体壁と独立に発達することができる一方、体液により保護されることとなった。中胚葉は[[体腔]]およびそれを裏打ちする[[中皮]]、[[筋肉]]、[[骨格]]、皮膚[[真皮]]、[[結合組織]]、[[心臓]]・[[血管]]([[血管内皮]]も含む)、[[血液]](血液細胞も含む)、[[リンパ管]]や[[脾臓]]、[[腎臓]]および[[尿管]]、[[性腺]]([[精巣]]、[[子宮]]、性腺上皮)となる。
 
==神経冠==
{{要出典範囲|[[神経堤|神経冠]]は神経堤とも呼ばれ、脊椎動物の神経系の発生過程で神経管背側から現れ、[[末梢神経]]、[[グリア細胞]]や一部の[[神経節]]などの元になる<ref>http://www.bio.sci.osaka-u.ac.jp/~itokazuo/crest.html</ref><ref>http://www.bio.sci.osaka-u.ac.jp/~itokazuo/indexj.html</ref>。これは第4の胚葉と呼ばれることもある。|date=2011年3月}}
{{出典の明記|section=1|date=2011年3月}}
{{要出典範囲|[[神経堤|神経冠]]は神経堤とも呼ばれ、脊椎動物の神経系の発生過程で神経管背側から現れ、[[末梢神経]]、[[グリア細胞]]や一部の[[神経節]]などの元になる。これは第4の胚葉と呼ばれることもある。|date=2011年3月}}
 
==出典==
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|chapter = 「葉緑体」
}}
 
 
 
{{参照方法|section=1|date=2011年3月}}
 
== 関連項目 ==