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原子炉で使用される核燃料は、熱交換効率や安全性、取り扱いの便宜のために、1センチほどの円柱状の[[燃料ペレット]]から始まって、最後は大きな[[燃料集合体]]に組み上げられている。
== 歴史 ==
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== 構造 ==
[[File:Nuclear fuel pellets.jpeg|thumb|right|200px|燃料ペレット]]
=== 燃料ペレット ===
天然ウランに0.7%含まれている“燃える”[[ウラン235]]の割合を2〜4%程度に濃縮した[[二酸化ウラン]]を直径、高さとも約1センチメートル程の円柱形に焼き固めたセラミックスである。<ref>[http://www.tepco.co.jp/nu/torikumi/nuclearlibrary/atomfuel/atomfuel01-j.html 原子炉にどれだけウラン燃料は入っているの?]</ref>
=== 被覆管 ===
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=== 燃料棒 ===
[[燃料棒]](Fuel rod)は[[燃料ペレット]]を[[燃料被覆管]]に封入して、端栓で気密にしたものである。最上部の燃料ペレットの上端から上部端栓までには、プレナムと呼ばれる空間があり、プレナムスプリングによって燃料ペレットを抑えつけ、動揺を抑えている。プレナムは発生した気体状の核分裂生成物(FP)を閉じ込めると同時に、ガス発生に伴う内部の圧力上昇を最小限に抑えている。また内部は[[ヘリウム|ヘリウムガス]]によって加圧されているが、これは燃料棒が[[沸騰水型原子炉]](BWR)で73[[気圧]]、[[加圧水型原子炉]](PWR)では158気圧に達する運転条件下で使用されるため、あらかじめ内部をヘリウムで加圧して運転時の外圧と平衡を保つようにするためである。原子炉の定期検査中には燃料棒の外観検査を行って健全性を検査する。▼
▲燃料棒は[[燃料ペレット]]を[[燃料被覆管]]に封入して、端栓で気密にしたものである。最上部の燃料ペレットの上端から上部端栓までには、プレナムと呼ばれる空間があり、プレナムスプリングによって燃料ペレットを抑えつけ、動揺を抑えている。プレナムは発生した気体状の核分裂生成物(FP)を閉じ込めると同時に、ガス発生に伴う内部の圧力上昇を最小限に抑えている。また内部は[[ヘリウム|ヘリウムガス]]によって加圧されているが、これは燃料棒が[[沸騰水型原子炉]](BWR)で73[[気圧]]、[[加圧水型原子炉]](PWR)では158気圧に達する運転条件下で使用されるため、あらかじめ内部をヘリウムで加圧して運転時の外圧と平衡を保つようにするためである。原子炉の定期検査中には燃料棒の外観検査を行って健全性を検査する。
=== 燃料集合体 ===
燃料棒が複数本束ねられて[[燃料集合体]](Fuel bundles)を構成する。
PWRの燃料集合体1体は179~264本の燃料棒を束ねて組み上げられ、121~193体の燃料集合体が原子炉の圧力容器内に装荷される。<ref>[http://www.mnf.co.jp/pages/pwr.htm PWR燃料集合体]</ref>BWRの燃料集合体1体は50~80本の燃料棒を束ねて組み上げられ、400~800体程度の燃料集合体が原子炉の圧力容器内に装荷される。<ref>[http://www.tepco.co.jp/nu/knowledge/system/system01-j.html 原子力発電の燃料]</ref>
PWRの燃料集合体には、[[制御棒]]があらかじめ燃料集合体内部に分散して組み込まれており、制御時には圧力容器上部から炉心内に挿入される。BWRの[[制御棒]]は四体の燃料集合体の間に挟まるような四つのブレードを持つ十字形をしており、燃料集合体とは別に構成され、制御時には圧力容器の下方から炉心内に挿入される。
== 関連項目 ==
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*[[原子力発電所]]
*[[低濃縮ウラン燃料]]
== 脚注 ==
<references />
{{DEFAULTSORT:ねんりょうほう}}
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