「フレネルの式」の版間の差分

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==定義==
光は、屈折率が異なる物質間の界面に入射すると、一部は反射し、一部は透過(屈折)する。このふるまいを記述するのがフレネルの式である。電場の振幅反射率・振幅透過率を表す式をフレネルの式と呼ぶことが多いが、エネルギー反射率・透過率を表す式をフレネルの式と呼ぶこともある。また、電場の振幅反射率・振幅透過率をフレネル係数と呼ぶこともある。いずれの場合も、[[p波]](TM波、E波、垂直偏波、平行偏波)と[[s波]] (TE波、H波、水平偏波、直交偏波)とに分けて記述される。
 
==導出・表式・計算例==
以下の計算では、入射側・透過(屈折)側両方の媒質が透明な等方性の誘電体であり、かつ、[[透磁率]] <math>\mu</math>が<math>\mu=\mu_{0}</math>である(すなわち屈折率 <math>n</math> が<math>n=\sqrt{\frac{\epsilon}{\epsilon_{0}}}</math>と表される)ことを想定する。
 
振幅反射率・振幅透過率は、
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と求められる。ただし、これらの符号は、定義によって異なることがある。
 
光のエネルギーは電場の振幅に比例するため、エネルギー反射率 ''R'' およびエネルギー透過率 ''T'' に関するフレネルの式は、振幅の2乗から求められる。ただし、''T'' を求める際には、入射側と透過側との屈折率の違いによる係数および角度変化に起因する係数がかる。これを考慮すると、最終的に
: <math>T_{s,p}=\frac{n_{2}}{n_{1}}\frac{\cos \beta }{\cos \alpha }t_{s,p}^{2}=\frac{\tan \alpha }{\tan \beta }t_{s,p}^{2}</math>
: <math>R_{s,p}=r_{s,p}^{2}</math>
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[[ファイル:Fresnel equations.png|center|400px]]
 
ここで、 ''r<sub>p</sub>'' が0となる角 &alpha; を[[ブリュースター角]]と呼ぶ。逆に、''r<sub>s</sub>'' 、''r<sub>p</sub>'' ともに1となる、すなわち入射光が全て反射される現象を[[全反射]]と呼び、全反射を起こす最も小さな角度を[[臨界角]]と呼ぶ。全反射は<math>n_1 > n_2</math>のときに起きる現象である。
<!-- [[File:fresnel2.png]] -->