「交換関係 (量子力学)」の版間の差分

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性質の加筆
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[''A'', ''B'' ] ≠ 0 のとき、''A'' と ''B'' は'''非可換'''である、あるいは ''A'' と ''B'' は'''交換しない'''という。
 
==性質==
交換子で定義される交換関係は次の性質を満たす。
* :<math> \{q[A, p\} A]=0 1 \,</math>
:<math>[A, B]=-[B, A] \,</math>
:<math>[A, B+C]=[A, B]+[A, C] \,</math>
:<math>[A, BC]=[A, B]+[A, C] \,</math>
:<math>[[A,B], C]+[[B,C],A]+[[C,A] B]=0 \,</math>([[ヤコビの恒等式]])
 
==正準交換関係==
演算子には物理量に対応するものがあり、特に正準共役な変数同士の交換関係を'''正準交換関係'''と言う。正準共役な関係にある、[[座標]]と[[運動量]]において、座標を ''q''<sub>''i''</sub>, 運動量を ''p''<sub>''j''</sub> とすると、
 
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== ポアソンの括弧式 ==
[[解析力学]]において、 [[正準変数|正準座標]] <math>q</math>と [[正準変数|正準運動量]]<math>p</math>の関数<math>A(q,p),~B(q,p)</math>に対して、
:<math>
\{ A,B \} \equiv
\frac{\partial A}{\partial q}\frac{\partial B}{\partial p}
- \frac{\partial A}{\partial p}\frac{\partial B}{\partial q}
</math>
\equiv \{ A,B \}
古典力学ので定められる量を[[ハミルトン力学|ポアソンの括弧式]]は次のよといな関係式を満たしている
</math> <math>q</math> : [[正準変数|正準座標]] <math>p</math> : [[正準変数|正準運動量]]
で定められる量を[[ハミルトン力学|ポアソンの括弧式とい]]は次のよな関係式を満たしている
* <math> \{X, X\} = 0 \,</math>
古典力学の[[ハミルトン力学|ポアソンの括弧式]]は次のような関係式を満たしている。
* <math> \{X, XY\} = 0-\{Y, X\} \,</math>
* <math> \{Xax + by, Yz\} = -a\{Yx, Xz\} + b\{y, z\} \,</math> (''a'', ''b'' は定数)
* <math> \{ax + byxy, z\} = ax\{xy, z\} + b\{yx, z\}y \,</math> (''a'', ''b'' は定数)
* <math> \{xyx, \{y, z\}\} =+ x\{y, \{z, x\}\} + \{z, \{x, zy\}\}y = 0 \,</math> ([[ヤコビの恒等式]])
* <math> \{xq, \{y, z\}p\} += \{y,1 \{z, x\}\} + \{z, \{x, y\}\} = 0 </math> (ヤコビの恒等式)
交換関係同様の関係式を満たしており、量子力学での交換関係は古典力学のポアソンの括弧式に相当する。[[リー環正準量子化]]の項も参照
* <math> \{q, p\} = 1 </math>
交換関係も同様の関係式を満たしており、量子力学での交換関係は古典力学のポアソンの括弧式に相当する。[[リー環]]も参照。
 
== 関連項目 ==