「因幡の白兎」の版間の差分

『[[古事記]]』上巻（神代）の説話の一つに「稻羽之素菟」は登場する。この説話全体としては大穴牟遲神（[[大国主|大国主神]]）の求婚譚である。その中の前半に登場し、「稻羽之素菟」は大穴牟遲神に「あなたの求婚は成功するでしょう」と宣託言霊のような予祝を授ける役目を担っている。説話の後半については[[八十神迫害|大国主]]も参照。

こんにちでは、「稻羽之素菟（いなばのしろうさぎ）」が「淤岐島（おきのしま」）」から「稻羽（いなば）」に渡ろうとして、「和邇（ワニ）」を並べてその背を渡ったが、「和邇」に毛皮を剥ぎ取られて泣いていたところを「大穴牟遲神（[[オオアナムヂ]]、[[大国主]]神）」<ref>大国主は、『古事記』によると、大穴牟遲、葦原色許男（ア）、八千矛（ヤチホコ）、宇都志國玉（ウツシクニタマ）の名を持つ。『日本書紀』では、さらに、大国玉、大物主と大国主は多くの別名を持つ。これは神徳の高さを現すと説明されるが、元々、別の神であった神々を統合したためともされる。</ref>が救うという話である<ref>[[戸部民夫]] 『日本神話』 72-76頁。</ref>。に助けられる、という部分的なあらすじが広く親しまれている。