「慈恵医大病院医師不同意堕胎事件」の版間の差分

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{{捜査・裁判中の刑事事件}}
'''慈恵医大病院医師不同意堕胎事件'''(じけいかいいかだいがくふどいだたいざいじけん)とは、[[医師]]が[[妊娠]]した交際相手の女性を同意なしに[[堕胎]]させたとして検挙された[[事件]]である。
 
== 事件の概要 ==
[[2009年]][[1月]]、[[東京都]][[東京慈恵会医科大学附属病院]]に勤務し当時[[金沢市]]内の[[病院]]に出向していた男性医師(当時36歳)は、30歳代の女性[[看護士]]と交際していたが、その女性が妊娠した。しかし医師は別の女性との婚姻話が進み、結婚した。女性が妊娠したことを知りに離婚を恐れた男性は数回にわたり「[[刑法ビタミン]]第215条1項剤」と称して子宮収縮剤錠剤を飲ませたほか、「水分と栄養を補給するため」などと偽り収縮剤を点滴し[[堕胎罪#不同意堕胎陣痛促進剤|陣痛誘発剤]]も使用、女性を流産させた。なお[[罪(不同意堕胎)]]は妊娠6週目逮捕されあった。
 
男性は[[刑法 (日本)|刑法]]第215条1項の[[堕胎罪#不同意堕胎|堕胎罪(不同意堕胎)]]で逮捕された。事件では出産を望んでいた女性の意思を無視し、自己保身のため堕胎させた点が不同意堕胎罪の要件を満たすため,昭和33年以来の罰条罪が適用となっされた。
報道によれば、医師は30歳代の女性[[看護士]]と交際していたが、その女性が妊娠した。しかし医師は別の女性との婚姻話がすすめられていた。この婚姻話が破談になると恐れた医師は、女性が妊娠したことを知り[[2009年]]1月に数回にわたり「[[ビタミン]]剤」と称して子宮収縮剤の錠剤を飲ませたほか、「水分と栄養を補給するため」などと偽り収縮剤を点滴し、彼女を流産させたという。なお[[胎児]]は妊娠6週目であった。
 
事件では出産を望んでいた女性の意思を無視し、自己保身のため堕胎させた点が不同意堕胎罪の要件を満たすため,昭和33年以来の同罰条適用となった。
 
== 裁判 ==
男性は当初否認していたが、事実関係を認めた。男はこの事件で勤務先を[[懲戒解雇]]され、起訴された。2010年8月に行われた、裁判で検察は「生命を守るべき医師の立場や知識を悪用した計画的で無情な犯行で、実刑に処すべきだ」として不同意堕胎罪の最高刑[[懲役]]7年のところ懲役5年を求刑したが、弁護側は被告人は解雇されたうえ医師免許の返上を申し出るなど社会的制裁を受けたとして、[[執行猶予]]を付けるように求めた<ref>[http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20100805-OYT1T00845.htm 交際女性の同意なし堕胎、医師に懲役5年求刑]Yomiuri Online 2010年8月5日配信、2010年8月14日確認</ref>。
 
[[東京地方裁判所]]([[田村政喜]]裁判長)は2010年[[8月9日]]に、「生命を尊重すべき医師という立場を利用して犯行に及んだことは強い社会的非難を免れないが、勤務先を[[懲戒解雇]]されるなど、社会的制裁を受けている」などとして、懲役3年執行猶予5年がついた判決を言い渡している<ref>[http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20100809-OYT1T00302.htm 不同意堕胎事件、医師に懲役3年執行猶予5年] Yomiuri Online 2010年8月10日配信、2010年8月14日確認</ref>。
 
2011年2月23日、[[厚生労働省]]は[[医道審議会]]医道分科会の答申を受けて刑事事件で有罪が確定した医師と歯科医師41人に対する行政処分を決定。男性は処分の中で一番重い医師免許取り消しとなった。
[[東京地方裁判所]]は2010年[[8月9日]]に、「生命を尊重すべき医師という立場を利用して犯行に及んだことは強い社会的非難を免れないが、勤務先を[[懲戒解雇]]されるなど、社会的制裁を受けている」などとして、懲役3年に執行猶予5年がついた判決を言い渡している<ref>[http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20100809-OYT1T00302.htm 不同意堕胎事件、医師に懲役3年執行猶予5年] Yomiuri Online 2010年8月10日配信、2010年8月14日確認</ref>。
 
==出典==