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森の木 (会話 | 投稿記録)
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[[1972年]]に[[エル特急]]が設定されて以降、[[自由席]]を設置した列車が増えたことや、[[1985年]]に設定された[[新特急]]などのように自由席を中心とした列車が設定されたことによりその意義が薄れているが、[[東日本旅客鉄道|JR東日本]]の「[[はやて (列車)|はやて]]」・「[[こまち (列車)|こまち]]」・「[[成田エクスプレス]]」などのように指定席のみとしている列車やその他の基幹的な列車の場合には現在も基本的には指定席制を採用している。
 
そのため、単に'''特急券'''と称する場合は列車およびその座席と、乗車区間をともに指定されたものを指し、券面に記載されている列車・区間にのみ有効となである。注意しないといけないのは、券面に記載されている発駅から乗車しなかった場合、効力を失うケースがあることである。これは[[旅客営業規則]]の下記の規定による。
*第173条 指定席特急券は、これを所持する旅客が、その指定の乗車駅で乗車しない場合は、他の旅客にその座席または旅客車を指定して急行券の発売をすることがある。この場合、指定駅で乗車しなかった旅客は、当該急行券に指定された座席を請求し、または旅客車に乗車することができない。
 
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===在来線特急の料金体系===
特急料金の体系としては、基本となであるA特急料金と、安価に設定されているB特急料金<ref>従来急行の運転が中心であった線区において、特急昇格・急行全廃の際実質的に料金値上げとなる額を緩和するために設けられたものであり、長距離区間を除いて原則A特急料金と急行料金のほぼ中間に当たる金額に設定されている。ただしJR北海道・四国ではB特急料金の設定がない。またJR北海道・東日本・九州では逆に短距離区間において急行料金より安い特急料金が設定されており、この区間は特急料金・急行料金とも同額となる特例が設けられている。</ref>の2つがある。B特急料金は特定の区間で定められており、その区間内だけを利用する場合はB特急料金となるが、その区間にまたがって乗車する場合は、乗車する全区間にわたってA特急料金が必要となる。
 
なお、B特急料金の料金自体は、旧[[日本国有鉄道|国鉄]]は全国一律であったが、[[JR]]分立化によってJR各社が[[国土交通大臣|旧運輸大臣・国土交通大臣]]への届出による事から少しずつ崩れてきており、短区間の利用促進のため、区間を限って安価な料金区分を設定するケースも見られる。
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|colspan="2"|JR全社<ref>基礎的な特急料金であり、2社間又は、同一会社内でも発着駅のいずれかがB料金区間外であれば全乗車区間適用される。</ref>
|colspan="2"|JR北海道<ref>B特急料金適用区間は除く。</ref>
|colspan="2"|JR東日本<ref>JR東日本管内のB特急料金にはJR北海道管内となである[[津軽海峡線]][[中小国駅]]以北を含む。</ref>
|colspan="2"|JR東海<ref>JR東海のB特急料金区間は[[#B特急料金で利用可能な区間|下記]]の通りであるが、JR東日本管内から連続するB特急料金区間で適用される。例としては「[[踊り子_(列車)|踊り子]]」で[[大船駅]] - [[三島駅]]間乗車時などがある。</ref>
|colspan="2"|JR西日本
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* [[石勝線]] : [[新夕張駅]] - [[新得駅]]間の各駅
* [[津軽海峡線]]([[海峡線]]): [[蟹田駅]] - [[木古内駅]]間の各駅
この特例が適用されるのは、'''当該特例区間内の駅間での普通車自由席を利用した場合に限られる'''ため、特例区間内であっても指定席やグリーン車を利用した場合、自由席であっても特例区間外にまたがって乗車した場合は、'''実際に乗車した全区間の特急料金が必要'''となである。
:例えば、木古内駅から[[白鳥 (列車)|特急「白鳥」]]を利用して[[青森駅]]まで移動する場合、特例区間である木古内駅 - 蟹田駅間を越えて乗車することになる。ここで木古内駅 - 青森駅まで同じ特急列車に乗車し続けた場合は、乗車券のほかに'''木古内 - 青森まで有効な特急券が必要'''となである。このため、「いったん蟹田駅で特急列車からホームに降り、再度同じ特急列車に乗車した」場合には、この特例は適用されない(後述の通り、さらに改札口を出て出札する必要がある)。一部の解説本で「一度ホームに降りてから再度同じ列車に乗れば問題ない」と記載されているものがあるが、これは有人駅に限り(旅客営業規則第3条)誤りである。
:また蟹田駅で下車し、'''後続'''の特急列車に乗り換えた場合は特例が適用され、必要な特急料金は蟹田 - 青森間となる<!--(青春18きっぷの場合は蟹田 - 青森駅間の乗車券も必要)-->。
この特例は「[[青春18きっぷ]]」「[[北海道&東日本パス]]」などの「普通列車に限って利用可能」という[[特別企画乗車券]]でも同様に適用され、指定された区間のみであれば普通車自由席のみ利用することができるが、区間を超えたり、普通車自由席以外を利用する場合は、全乗車区間の特急券および乗車券が必要となである。
 
この理由での特例は、普通列車が1往復でも存在する場合には設定されていない。また[[博多南線]]及び[[上越線]]([[ガーラ湯沢駅|ガーラ湯沢]]支線)は普通列車が無く[[新幹線]]車両を使用し特急料金が必要だが、特急料金不要の特例は適用されない。
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* [[奥羽本線]]:[[新青森駅]] - [[青森駅]]間([[2010年]][[12月4日]]より。{{PDFlink|[http://www.jreast.co.jp/press/2010/20100916.pdf 2010年12月ダイヤ改正について(JR東日本)]}})
:この特例は両駅相互間の普通車自由席に乗車する場合に限って適用され、同区間でも普通車指定席やグリーン車に乗車する場合や、[[青森駅]]から[[新青森駅]]を越えて[[奥羽本線]]の[[秋田駅]]方面の特急列車に通して乗車する場合、[[新青森駅]]から[[青森駅]]を越えて[[津軽海峡線]]([[津軽線]])の[[函館駅]]方面の特急列車に通して乗車する場合には、[[新青森駅]] - [[青森駅]]間の特急券も必要となである。また、「青春18きっぷ」「北海道&東日本パス」にはこの特例は適用されない。
 
いずれも、遠方とを結ぶターミナル - 市街地間のアクセスを考慮したものといえる。新青森駅 - 青森駅間の特例について「青春18きっぷ」「北海道&東日本パス」に適用されないのは、いずれのきっぷも新幹線が利用できず遠方とを結ぶターミナル(新青森駅) - 市街地間(青森駅)のアクセスという建前にそぐわないことから必然ともいえる。
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===指定席特急券===
私鉄の場合、JRとの乗入れ列車を含む[[特別急行列車#私鉄の特別急行列車|有料特急]]を走らせている場合には特急券が必要となである。この場合、多くは速達サービスと着席サービスが一体であり、列車予約が早い段階から行われ、発券される(JRにおいては乗車1ヶ月前からであるが、大体2ヶ月前から3日前程度)。そのため、乗車当日になると目的の列車の座席が無い場合もあり得る。
 
なお、以下の鉄道会社では「指定券」としての特性を生かし、以下のサービスを行っている。
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*[[長野電鉄]]の特急は全席自由席ながらも、運賃のほか特急料金が必要である(距離に関係なく全区間100円)。
*[[富山地方鉄道]]の特急には指定席車と自由席車のいずれも設けられている。
*[[富士急行]]の「[[富士急行線#特急「フジサン特急」|フジサン特急]]」では[[展望車]]と[[コンパートメント席|個室]]のほか自由席が設けられているが、自由席でも運賃以外に特急料金が必要となである。
 
===座席指定券・着席整理券・特別車両券===
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====[[南海電気鉄道]]====
南海電気鉄道の場合、[[南海本線]][[サザン (列車)|特急「サザン」]]のみが[[南海10000系電車|10000系]]専用車両に「[[自由席]]」となる[[通勤型車両]]を併結した“一部座席指定”制となっており、座席指定券の扱いを行っている。
 
なお、[[南海高野線|高野線]]特急[[こうや (列車)|「こうや」]]、[[りんかん (列車)|「りんかん」]]や[[ラピート (列車)|空港特急「ラピート」]]については運行当初より“全車座席指定”制を採っており、これらの列車の指定券は「特別急行券」と区別する。