「ハルピュイア」の版間の差分

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ハルピュイアは、[[ガイア]]と[[ポントス (ギリシア神話)|ポントス]]の子[[タウマース]]と、[[オーケアノス]]の娘[[エーレクトラー]]の娘で、[[虹]]の女神[[イーリス]]の姉妹である<ref>[[ヘーシオドス]]『[[神統記]]』265~269。[[アポロドーロス]]、1巻2・6。</ref>。
 
[[イアーソーン]]による『[[アルゴー号]]の探索([[アルゴナウタイ]]の冒険)』に登場し、罪を犯した[[ピーネウス]]を苦しめるエピソードが有名。他にも[[アイネイアース]]の放浪譚に登場している。黄泉の国の王[[ハーデース]]または[[ゼウス]]の手下であり、老婆のような[[顔]]、[[禿鷲]]の[[羽根]]、[[鷲]]の爪を持つ。[[食欲]]が旺盛で、食糧を見ると意地汚く貪り食う上、食い散らかした[[残飯]]や残った食糧の上に[[汚物]]を撒き散らかして去っていくという、この上なく不潔で下品な怪物である。

だが、古い時代においては美しい姿であったといわれ、「髪が豊かで、風や鳥たちと肩を並べるほど早い」とも称賛された。一説によれば、[[オリュンポス]]神族が登場する前から存在した女神ともいわれる
 
[[ダンテ・アリギエーリ|ダンテ]]の叙事詩『[[神曲]]』地獄篇の中では、地獄第七圏第二の環・「自殺者の森」において、自ら命を絶った者が変容した樹木を啄ばむ怪鳥として描写されている。
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元々は[[クレータ島]]に伝わる[[つむじ風]]の精霊だったといわれている。
 
中世には処女宮([[おとめ座]])のエンブレムにもなった。また、[[キリスト教]]では[[七つの大罪]]のうち「貪欲」を描写するものとして用いられる事もあった。心理学では悪の化身であり、罪と罰、あるいは分裂を象徴する。
 
== 脚注 ==