「ポーティスヘッド」の版間の差分

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[[トリップ・ホップ|トリップホップ]]というカテゴリーに入れられることを本人たちは嫌悪しており、「トリップホップは[[ヒップホップ]]の基本も理解していないような人間が作ったもの。トリップホップというカテゴリーに入れられて売られている音楽はすべてクズだと思うね。聴いてると嫌な気分になる」と、ヒップホップ・ミュージックから強い影響を受け育ったジェフは語っている。
 
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=== 結成 ===
;1991年
1991年、[[ブリストル]]にてベス・ギボンズとジェフ・バーロウにより結成される。バンド結成以前、ジェフはブリストル出身のミュージシャンのレコーディングのアシスタントとして活動しながら、自分の作るトラックにメロディーを付けて歌ってくれるボーカリストを探していた。一方のベスは[[パブ]]で[[ブライアン・アダムス]]のカヴァーなどを演奏して生計をたてていた。ベスと出会ったジェフは、「こんな暗い音楽に歌をのせてくれる人がいるとは思わなかった」と感激し、レコーディングを開始。その後、[[ギタリスト]]の[[エイドリアン・アトリー]]が加わり、ファーストアルバムの制作が開始された。ジェフとエイドリアンはポーティスヘッドが結成される以前から顔見知りの仲であったが、ベスとエイドリアンの面識はレコーディングが実際にされるまでまったく面識がなかった。エイドリアンは、当時のベスについて「彼女の人見知りは異常の域に達していた」と述べているが、次第に彼もベスのシンガーとしての才能に気づき、互いに打ち解けていった。
 
=== デビュー ===
;1994年
1994年、ファーストアルバム『ダミー』を発。イギリスのほとんどのミュージックアワードで年間ベスト・アルバムを受賞するなど、各賞を総なめにした。一般紙はもちろんのこと、メジャー・インディーズ問わずに辛口批評をする雑誌等でも大絶賛される。ヨーロッパ・アメリカ、その他日本を始めとした世界各国で爆発的なセールスを記録し、100万枚以上を売り上げた(後に350万枚まで売り上げる)。これは、メンバーはもちろんレコード会社関係者の予想をも遥かに上回る数字だった。
 
同時期、『[[ザ・ベンズ]]』のリリースを控えた[[レディオヘッド]]のメンバーが、自分たちが次のアルバムでやろうとしていたことを完璧なまでに「ダミー」で表現され、歯ぎしりをしたというエピソードも残っている。(次作『[[OK コンピューター]]』においてレディオヘッドは実際にトリップホップに接近した。)
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世間からの過剰なまでの歓迎、そして「この『ダミー』を超える作品は、彼らには作れないだろう」といった批評家からの言葉などがプレッシャーとなり、ポーティスヘッドは音楽制作を一時中断せざるを得なくなる。[[プロモーション]]や[[インタビュー]]で精神的にバランスを崩したベスは、今後一切のインタビューを断ると宣言。「彼女にボーカルを辞められたら困る」という理由で、インタビューにはジェフが応じるようになる。この間、[[トリッキー]]が無断でポーティスヘッドの曲を[[サンプリング]]して自らのトラックに使用し、両者間の関係が悪化するなどのトラブルもあった。
 
=== セカンド・アルバムと活動休止 ===
;1997年
1997年、[[ニューヨーク]]で世界中から記者を集め、大規模な復活ライブと記者会見を行う。記者会見になるとベスはその場から姿を消し、一言も喋らずに帰っていった。
 
そして、13ヶ月かけて製作された3年ぶりのセカンドアルバム『ポーティスヘッド』をリリース。本作も大ヒットを記録し、アルバムは[[全英アルバムチャート]]で2位、[[Billboard 200]]で21位を記録(後に200万枚を売り上げる)。その後、世界ツアーを行う。[[ニューヨーク]]で行われた、[[ニューヨーク・フィルハーモニック]]を従えて行ったライブは、ビデオとライブCDとして発売される([[1998年]]、『Roseland NYC Live』をVHSとCDで発売)。このツアーには日本公演も含まれていたが、直前にベスが体調を崩したことにより中止となってしまう
 
ツアー終了後は長い充電期間に入り、単発的なライブやコンピレーションアルバムへの参加はあったものの、ベスはソロ活動を開始し、ジェフやエイドリアンは他アーティストのプロデュース等に専念するようになり、ポーティスヘッドとしての活動は凍結状態となった。
 
=== 活動再開から現在 ===
;2005年
活動を再開し、3枚目のアルバムの制作に着手したことを発表<ref>[http://www.barks.jp/news/?id=1000004967 ポーティスヘッド、8年ぶりに新作をレコーディング]</ref>。