「過給機」の版間の差分

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'''過給機'''とは元来、'''''super charger''''' の日本語訳であり、駆動方式や圧縮方式の区別を含まない呼称だった。駆動方式により'''排気タービン式過給機'''はエキゾーストタービンスーパーチャージャー(''Exhaust turbine super charger'')、ルーツブロアーなどの機械駆動式を指す'''機械式過給機'''はメカニカルスーパーチャージャー(''Mechanical super charger'')と呼ばれる。一般的にはそれぞれ、[[ターボチャージャー]](''turbo charger'')、[[スーパーチャージャー]](''Super charger'')と略され、定着している。航空機用レシプロエンジンに見られる、[[遠心式圧縮機|遠心式コンプレッサー]]をエンジンの[[クランクシャフト|クランク]]出力で機械的に駆動しているものは機械式過給機であり、ターボチャージャーとは呼ばれない。
 
なお、過給機を搭載したエンジンには必ず最大過給圧が設定され、[[ウェイストゲートバルブ]]などで圧力制御が行われている。最大過給圧は過給機の容量によって大きく変わる。大容量の過給機は、小容量の過給機よりも過給の立ち上がりに時間が掛かり、[[スロットル]]のレスポンスが悪い場合([[ターボラグ]])も見受けられる。また、過剰に大きな過給機を取り付けた場合には、過給のレスポンスが悪いばかりでなく、ウェイストゲートバルブの過給制御が追いつかずに、過給圧が設計の想定以上に掛かってしまう'''オーバーシュート'''が起こりやすくなる危険もある。
 
一般的に、[[自然吸気]]エンジンの場合にはシリンダー内の圧力は[[大気圧]]に近いため、[[排気量]]の値がそのまま実質排気量となる。一方、過給機を搭載したエンジンの場合、仮に最大過給圧が1[[バール (単位)|bar]]かかっている時には、シリンダー内の大気圧1barに過給圧1barが上乗せされるため、シリンダー内の気圧は2barとなる。つまり、大気圧換算で排気量の2倍の混合気が送り込まれることになる。