「フザリウム」の版間の差分

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新しい名も出たところで
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また、水中的な環境にも出現することから、台所や風呂場の排水溝周辺などに生育して赤い汚れになる場合がある。[[コンタクトレンズ]]の洗浄剤に繁殖して被害を出した例もある。
 
<!--== 樹木上のアカカビ ==
フザリウムのうち、一部の種は赤い色素を出すことで知られ、培養するとコロニーが赤や桃色に染まることがある。野外においても、そのために人を驚かせる場合がある。
 
[[樹木]]の傷から染み出る[[樹液]]には糖分などが含まれ、これを生育場所とする菌は数多く、まとめて[[樹液菌]]などと呼ばれる。特に[[酵母]]やそれに近縁なものが多く生息し、樹液が発酵しているのはよく知られていることであるが、期が立つと次第に[[糸状菌]]も生育する。フザリウムもその中で多いものの一つであり、この菌がよく繁殖すると、その部分が赤や紅色に染まってしまう。この菌は普通は古くから''F. roseum''であるとされてきた<ref>椿、1995、p.144</ref>。しかし、現在では、これは''F. aquasductuum''とされている<ref>細矢・出川・勝本、2010、p.90</ref>
 
これを外から見れば、樹皮の傷口やその周辺に樹液が染み出し、そこに菌類が繁殖して何やらブヨブヨの固まりとなり、これが赤く染まってしまうのである。特に[[ミズキ]]などでは樹液の分泌が多いのか、傷口から下側に数十cmにもわたって赤いブヨブヨが広がる状態も見られる。古くは「木の切り傷から血が流れていた」などという記録があるのもこれであるらしい。
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なお、湿ったところに赤い色で繁殖するのはこのカビだけではない。[[不完全酵母]]のロドトルラ(''Rodotorura'')などの場合も多いので、外見だけでの判断はできない。
 
 
この項、コメントアウトします。フザリウム属のうち、正体不明なごく一部の種だけが限定的に関わっているようなことを含んだトピック的なものを書くと、切りがないと思います。-->
 
<!--フザリウムにアカカビの名を当てることもあるようですし(Ks)-->
 
== 参考文献 ==
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*Fusarium Mycotoxins Chemistry, Genetics, and Biology、Anne E. Desjardins、APS Press(2006) ISBN 0-89054-335-6
*FUSARIUM SPECIES An Illustrated Manual for Identification、Nelson・Toussoun・Marasas、The Pennsylvania State University Press (1983) ISBN 0-271-00349-9
*細矢剛・出川洋介・勝本謙著/伊沢正名写真『カビ図鑑』、(2010)、全国農村教育境界
 
[[Category:子嚢菌|ふさりうむ]]