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'''ジギタリス''' (digitalis) は、[[ゴマノハグサ科]]の[[二年草]]、[[多年草]]。全体に[[ジギトキシン]]、[[ジゴキシン]]、[[ラナトシドC]]などの[[強心配糖体]]を含み、これらはジギタリスの葉を温風乾燥したものを原料としていたが、今日では化学的に合成される。別名を'''キツネノテブクロ'''(英名のfoxgloveの直訳である
== 解説 ==
ジキタリスは別名を'''キツネノテブクロ'''(英名のfoxgloveの直訳である)という。ヨーロッパ原産であるが、観賞用あるいは薬用に世界中で広く栽培される。高さ1メートル前後で分枝しない。
 
不吉な植物としてのイメージがあり、暗く寂れた場所に繁茂し、いけにえの儀式が行われる夏に花を咲かせることから[[ドルイド]]達に好まれると言われる。「[[魔女]]の指抜き」「血の付いた男の指」などと呼ばれていた地域もある。[[メーテルリンク]]は、「憂鬱な[[ロケット]]のように空に突き出ている」と形容している。
全体に[[ジギトキシン]]、[[ジゴキシン]]、[[ラナトシドC]]などの[[強心配糖体]]を含み、これらはジギタリスの葉を温風乾燥したものを原料としていたが、今日では化学的に合成される。[[古代]]から切り傷や打ち身に対して薬として使われていた。[[1776年]]、英国の[[ウィリアム・ウィザリング]] ([[:w:William Withering|William Withering]]) が[[強心剤]]としての薬効を発表して以来、[[うっ血性心不全]]の特効薬として不動の座を得るに至っている。ただしジキタリスには猛毒があり、素人が処方すべきではない。
 
全体に[[ジギトキシン]]、[[ジゴキシン]]、[[ラナトシドC]]などの[[強心配糖体]]を含み、これらはジギタリスの葉を温風乾燥したものを原料としていたが、今日では化学的に合成される。[[古代]]から切り傷や打ち身に対して薬として使われていた。[[1776年]]、英国の[[ウィリアム・ウィザリング]] ([[:w:William Withering|William Withering]]) が[[強心剤]]としての薬効を発表して以来、[[うっ血性心不全]]の特効薬として不動の座を得るに至っている。花が美ジキタリスには猛毒があり、素人が処方すべきいため園芸栽培もされている。欧米諸国では花壇に植栽されることが多い。
[[日本薬局方]]ではジギタリスの一種 ''Digitalis purpurea'' が医薬品として収録されている。これは[[ハト]]を使って効力を定量した「'''ジギタリス単位'''」という単位(詳細な定量方法は、日本薬局方を参照)で効力を表示する。
 
[[日本薬局方]]ではジギタリスの一種 ''Digitalis purpurea'' が医薬品として収録されている。これは[[ハト]]を使って効力を定量した「'''ジギタリス単位'''」という単位(詳細な定量方法は、日本薬局方を参照)で効力を表示する。
不吉な植物としてのイメージがあり、暗く寂れた場所に繁茂し、いけにえの儀式が行われる夏に花を咲かせることから[[ドルイド]]達に好まれると言われる。「[[魔女]]の指抜き」「血の付いた男の指」などと呼ばれていた地域もある。[[メーテルリンク]]は、「憂鬱な[[ロケット]]のように空に突き出ている」と形容している。
 
== ギャラリー ==