削除された内容 追加された内容
TXiKiBoT (会話 | 投稿記録)
m ロボットによる 追加: ca:Tian Dan
10行目:
その後、即墨も楽毅に攻められ、即墨の城主は迎撃に出たが撃退され、城主や将軍などを大いに失った。
これを受けて即墨の役人が今後どうするか話し合った際、先の話を知っていた者が居たため、知略を嘱望されて田単は将軍となった。
田単はにわかに将軍となった自分には信望が無いと察していたので、まず家の庭で祖先を祭るよう命令した。するとその供物を目当てに無数の鳥が集まり、その様は不気味で何かの予兆にも見えた。続けて田単は「兵の中に神が降りてきて、私の軍師となる夢を見た」と言い、神が降りてきた気がすると言った兵士をふざけて言ったと解って祭り上げた。そして軍令の度に「これよりの軍令は神の言葉である」と言い、人々や兵士はその軍令に従った。
 
この時、斉の七十数都市のうち首都[[臨淄]]を含むほとんどの都市が落城。斉王の篭った[[キョ県|莒]]と即墨の二都市のみがなんとかもちこたえ、数年が経った。
16行目:
 
続いて田単は代わった騎劫が、七十城落とした楽毅に比べて自身は一城も落としておらず、戦功が無く内心は焦っていると読み、「捕虜になると鼻そぎの刑に処されると恐れている」「城の中では城の外にある祖先の墓を荒らされないか恐れている」という[[偽情報]]を燕軍に流した。
騎劫がその通りにして見せつけると、これを見た即墨の兵民は「降伏するとああなるのだ!最後まで戦おう!」と怒り、「祖先を辱めた奴らは絶対に許せん!」と怒り呪い、士気が大いに上がった。
 
ここで田単は予め、敵軍から見えるように女子供や老人を城の守りに付かせた後、燕軍へ使者を送り、もはや兵なく矢尽きたので降伏するが、徹底抗戦を唱える者達の説得に数日を頂きたいと申し出た。騎劫は5日を認め、燕軍の兵達はこれを聞いて歓喜した。兵達は故郷を離れ数年が経っていたので、疲労と望郷の念が強くなっていたからである。そしてもうすぐ帰れると警戒を解いた。だが、これこそが田単の狙いであった。
 
夜中、密かに城壁に開けた穴から、角に短剣をくくりつけ尻尾に[[たいまつ]]をつけた千頭の[[ウシ|牛]]を夜の敵陣に放った('''火牛の計''')。尻を焼かれ怒り狂った牛は突進、角の剣で敵兵を刺し殺し、尾の火は陣屋に引火して大火となった。兵達もこれに続いて今までの恨みを晴らさんと猛攻をかけ、更に民も続いて太鼓などを鳴らし、混乱を煽り大軍であるかのように装い混乱を煽った。燕軍は大混乱に陥り、騎劫も討ち取られることになった。
 
更に田単はこの勢いに乗じ、七十余城全てを奪回した。こうして首都臨淄に戻ることの出来た斉の[[襄王 (斉)|襄王]]は、田単の功績を認め[[安平君]]に封じた。