「圧着工具」の版間の差分

削除された内容 追加された内容
「出典の明記」付加
M338 (会話 | 投稿記録)
出典の明記付で大きく書き換えました。
1行目:
[[画像:Hand crimp tool MH-17 opening.jpg|thumb|300px|right|圧着工具。マーベルハンドプレス MH-17。株式会社マーベル製。]]
{{出典の明記|date=2011年11月}}
[[画像:Hand crimp tool DX-1008 closing.jpg|thumb|300px|right|圧着工具ペンチ(プロ用クリッピングプライヤー DX-1008。株式会社コンヨ製)。裸圧着端子用と絶縁圧着端子用の 2 種類の圧着部(ダイス)がある。また、ワイヤ切断用の刃、ビスボルト切断用の刃(ISO M2.6 / M3 / M3.5 / M4 / M5 用)、ワイヤストリッパーの刃(0.5 / 0.75 / 1.25 / 2.0 / 3.5 / 5.5 mm<sup>2</sup> 用)も付いている。]]
[[画像:Hand crimp tool MH-17 opening.jpg|thumb|圧着工具。マーベルハンドプレス MH-17。株式会社マーベル製。]]
 
[[画像:Hand crimp tool DX-1008 closing.jpg|thumb|圧着工具(プロ用クリッピングプライヤー DX-1008。株式会社コンヨ製)。裸圧着端子用と絶縁圧着端子用の 2 種類の圧着部(ダイス)がある。また、ワイヤ切断用の刃、ビス切断用の刃(ISO M2.6 / M3 / M3.5 / M4 / M5 用)、ワイヤ・ストリッパーの刃(0.5 / 0.75 / 1.25 / 2.0 / 3.5 / 5.5 mm<sup>2</sup> 用)も付いている。]]
'''圧着工具'''とは、[[電線]](ケーブル)と[[圧着端子]]を圧縮接合するための専用工具であり[[JIS]] C 9711に屋内配線用電線接続工具(Compression tools for wire connectors of interior wiring)と規定されている。'''圧着ペンチ (Crimper)'''とは'''電工ペンチ'''とも呼ばれ、特徴として圧着機能の他に電線の切断・被覆の皮むき・[[ボルト (部品)|ボルト]]([[ビス]])の切断機能が付いている多能工具を指す。
[[画像:Hand crimp tool DX-1008 opening.jpg|thumb|圧着工具(開いたところ)。]]
'''圧着工具'''({{lang-en|('''hand''') '''crimping tool''' / ('''terminal''') '''crimping plier'''}})は、[[圧着端子]]を[[電線]]に取り付ける[[工具]]。
 
== 概要 ==
=== 圧着工具 ===
配線をするのに、電線の両端の被覆をはぎ取ってそのまま接続したのでは、機械的な安定が悪いために良好な電気的接触を保てなかったり、すぐに外れてしまったりする恐れがある。このため、電線の両端に圧着端子という部品を取り付けることがある。圧着端子は典型的にはスリーブ(筒)に平たい板が付いた形をしていて(詳しくは[[圧着端子]]を参照)、ねじや[[陸軍端子]]等に取り付けやすい形になっている。
圧着工具とは、屋内配線及び屋側配線用電線コネクタのうち、銅線用裸圧着端子・スリーブに使用する工具を指す。方式として、手動・手動油圧・足踏油圧・電動機械・電動油圧式がある<ref>[http://www.jst-mfg.com/product/pdf/jpn/B-A.pdf 日本圧着端子製造株式会社HP]</ref>。圧着後の性能は、端子はJIS C 2805、スリーブはJIS C 2806に規定の値を満足させる性能が求められる。工具は、圧着成形の確認機構を設ける必要があり、手動・電動機械・ラチェット式圧着工具は、ダイス部間の距離が適正な圧着接続間に達しなければダイス部が開かず達した時に自動解除で開くようになっている。油圧式は、ピストンロッドの位置表示か、荷重を規制する圧力制御装置が付いている。圧着後に端子に圧着が完了した時に使用したダイスが確認できるよう電線コネクタに付けられるマーク(圧着マーク)が端子部材に[[塑性加工]]で表示される<ref>[http://www.okanokiki.co.jp/gijutsu/kougu/24.htm 圧着工具]</ref> <ref>[http://www.my-koguya.com/cat5/post_31.php まい工具屋「工具事典」]</ref>。
 
圧着端子の取り付け方は、取り付ける線の被覆を端子の差し込み長さより1ミリメートル程度長く剥き、芯線は捩らずに先端が1ミリメートル程度出るようにして圧着する。芯線を捩ると圧着端子に入らなくなったり、また圧着効果が少なくなる<ref>[http://www.sagyo-kogu.com/howto.html 全国作業工具工業組合『正しい作業工具の使い方24圧着工具』]</ref>。
圧着端子のスリーブの中に電線の導体部分を通して、圧着工具で力を掛けてスリープをかしめ固定すると、電線の導体部分は圧着端子のスリーブに固定され容易には外れなくなる。こうして圧着端子を取り付けた電線は、ねじや陸軍端子等にしっかり接続できるようになり、接触不良や外れてしまうのをさけ、機械的にも電気的にも安定した接続ができるようになる。
 
=== 圧着ペンチ(電工ペンチ) ===
== 用途 ==
[[File:Quetschhülsen.JPG|thumb|250px|right|圧着ペンチと圧着端子。]]
圧着工具で圧着端子に圧力をかける部分をダイスという。圧着端子の種類に応じたダイスでかしめることが必要であり、これを間違えるときちんと圧着できない恐れがある。代表的には、ダイスには裸圧着端子用と絶縁被覆付圧着端子用とがあり、さらに圧着端子の太さに応じたダイスでかしめる必要がある。ひとつの圧着工具にこの両方を備えているものもある。また、各種ダイスを脱着式で交換できる圧着工具もある。
圧着ペンチは、電気工作や自動車の配線に使用される場合が多い。1丁でコードに端子の取り付け作業が出来る便利な多能工具である。JISには規定されていない工具。圧着機能以外に電線の切断(カッター機能)・電線被覆の皮をむくワイヤーストリッパー・長すぎるボルト(ビス)を切断できる[[ボルトカッタ]]機能が付いている。また、頭部の先端部では[[ペンチ]]機能としてキャップ型端子の圧着が出来る。平型端子や[[圧着端子|ギボシ端子]]とコードを接続する場合に特に便利である。クリンパーのアゴが独特の形状をしており端子のツメを巻き込むように圧着する事が出来る。使い方は、[[ワイヤーストリッパー]]機能部でサイズに合った部分で被覆をむいたコードの芯線を、サイズに合ったクリンパー部で奥の2本のツメに被覆が端子の端についている2本のツメに架かるように端子をセットし、最初に芯線部を圧着、その後被覆部分のツメ幅に合ったクリンパー部で被覆をツメで保持させる。
 
長すぎるボルト(ビス)を使用する長さにねじ山を潰す事なく切断するボルトカッタ機能は、サイズの合った穴に切断後使用する必要な側からボルト(ビス)をねじ込み、切りたい位置を圧着ペンチの中央に合わせて切断する。[[ドライバー (工具)|ドライバー]]ではずせば、ねじ山を修正する事無くそのままの状態でねじが使用できる。
 
圧着ペンチの短所は、工具の支点と切断・皮むき機能部とハンドル操作部の位置からそれぞれの専用工具に比べて[[てこ|レバー比]]が劣る事である。[[ニッパー (工具)|ニッパー]]や[[ペンチ]]、[[ワイヤーストリッパー]]を所有している場合は、それらの工具を使用した方が作業効率は良い<ref>『DIY工具選びと使い方』190頁から192頁、2008年11月1日発行、株式会社ナツメ社。</ref>。
 
== 主なメーカー ==
*[[マーベル (工具メーカー)|マーベル]](MARVEL)、ジェフコム(デンサンDENSAN)、ホーザン(HOZAN)、[[ロブテックス]]、[[泉精器製作所]]、[[エンジニア (企業)|エンジニア]]、[[クニペックス]](KNIPEX)
 
== 用途脚注 ==
<references />
 
== 参考文献 ==
*加藤芳夫『電子工作工具活用ガイド』45頁から47頁、2008年9月10日発行、株式会社電波新聞社。
*[http://www.nt-web.jp/jp/technology/machine.html 日本端子株式会社カタログ(圧着工具)]
 
== 関連項目 ==
* [[電気]]
{{Commonscat|Crimpers}}
* [[圧着端子]]
* [[全自動圧着機]]
 
* [[プライヤ]]
* [[電気工事]]
{{工具の種類}}
 
32 ⟶ 46行目:
[[fr:Sertissage]]
[[it:Crimpatura]]
[[nl:Krimpen (metaaltechniek)]]
[[pt:Técnicas de metalurgia]]
[[sv:Kontaktpressning]]