「ルイージ・ダッラピッコラ」の版間の差分

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器楽伴奏付きの単声作品『ギリシャ抒情詩 ''Liriche Greche''』(1942 - 45年)が、ダッラピッコラ最初の完全に十二音技法で作られた作品であろう。これと同時期に、彼の最後の純粋な全音階作品であるバレエ『マルシア ''Marsia''』(1943年)も作曲されている。その後の10年間で、彼の技術の洗練と、ヴェーベルン作品の影響の増加が見て取れる。その後[[1950年代]]から、若い頃の露骨で情熱的なスタイルとは対照的な、彼が作りだした優雅で観照的なスタイルが彼の作品の特徴となった。彼の作品の大部分は、単声と器楽伴奏のための声楽曲である。彼の楽器法に対する特徴は、その[[印象派#音楽|印象主義]]的な官能性と柔らかな基調であり、[[木管楽器]]や[[弦楽器]]の通奏音(特に[[クラリネット]]や[[ヴィオラ]]など中音域の楽器)に重点が置かれている。
 
3つの政治的オペラ『囚われの歌』『囚人』『解放の歌 ''Canti di liberazione''』は三部作を構成している(ただし、最初の2作品と3作目との時間・様式的な隔たりのため、まとまりがあるとは言い難い)。[[オデュッセイア]]をもとにした彼のオリジナル脚本である『ウリッセ』は、彼の生涯の作品中での最高潮である。この作品は8年以上かけて作曲され、彼の初期作品のテーマがより発展された形で含まれており、そしてこの作品がダッラピッコラ最後の主要な作品となったのである。
 
==主な作品==