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Kenmxing (会話 | 投稿記録)
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人形浄瑠璃というのはそれまで[[ヤマトタケル]]伝説や[[源義経|義経]]物語など人々によく知られた伝説や伝承を描くものであったが、近松はここに同時代の心中事件という俗世の物語を持ち込みこれまでの歴史物にたいして'''世話物'''といわれるジャンルを創り上げたといわれる。俗世の事件を脚色するというやり方は当時既に先例があったがこの作品を「最初の世話物」と位置づける本は『外題年鑑』などいくつかあり、それだけの評価を受けたということができる。
 
短い物語ではあるが、俗世間の事件を浄瑠璃で描くという試みや作品としての面白さが受け『曽根崎心中』は当時の人々に大絶賛で迎えられた。『[[今昔操年代記]]』にはその結果、竹本座が借金を返済してしまったとのエピソードが伝えられている<ref>「やれ曾根崎の天神で。見事な心中有馬の薬師。薬がまハつた。是を一段浄るりにこしらへ。そねさき心中と外題を出しけれバ。町中よろこび。入ルほどにけるほどに。木戸も芝居もゑいとう/\。こしらへに物ハ入らず。世話事のはじめといひ。浄るりハおもしろし。少しの間に余程のかねを儲。諸方のとゞけも笑ひ顔見てすましぬ。」</ref>
 
{{ネタバレ}}